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奥さん、冷蔵庫の中身を見せてくれませんか?

中国の一般家庭をお宅訪問。12軒お邪魔して思ったこと

2010年11月22日(月)

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 「突撃!隣の晩ごはん」をご存じだろうか。タレントのヨネスケ(桂米助)が夕飯時にアポなしで一般家庭を突然訪れ、あろうことか夕飯までごちそうになってしまう。朝の情報番組「ルックルック こんにちは」(日本テレビ系)の名物コーナーであったもので、現在は「DON!」(同、平日11:55~13:55放送)の中で放送されている。

 巨大なしゃもじを持ったヨネスケが「奥さん、来ちゃったのよぅ」という決まり文句を口にしながら、ズカズカと他人の家に上がり込む。初めて番組を見た時は、その「ド」が付く厚かましさに衝撃を受けた。それでも見入ってしまうのは、普段は目にすることができない他人の生活を“覗き見”した気持ちになるからだろう。

 まさか自分が中国で同じようなことをするとは思っていなかった。もちろん事前にアポは取ってあるし、夕飯をごちそうになるわけでもない。それでも見ず知らずの他人の家に上がり込むことは同じだ。普段の企業取材とは違う緊張感があった。

 「日経ビジネス」は11月15日に「徹底予測 中国ビジネス2011」というムックを発売した。その中で、日本人である私が中国人のご家庭にお邪魔して、彼らが実際にどのような生活を送っているのかを個別に取材させてもらった。ムックでは全6軒のお宅訪問記を掲載しているが、今回の記事ではそのうちの1軒について詳しく紹介していこう。

 いつもと勝手は違うが、中国人の生の生活を垣間見るチャンスだ。ここはツラの皮を厚くして、徹底的に質問攻めにした。部屋にある家電製品はどんなブランドの商品をいつ、いくらで買ったのか。1週間の行動パターンも尋ね、昼ご飯は何元で食べているのかも聞いた。最後は台所や洗面所まで写真を撮らせてもらい、冷蔵庫の中身まで拝見した家もある。

 氏名を出さない条件で取材を受け入れてもらったが、年収など他人には知られたくないことまで答えてもらった。取材に協力してくれた方々には頭を下げるしかない。

「日本人を家に入れるわけにはいかない」と取材拒否

 今回の「お宅訪問」は別の意味でも緊張感をはらんでいた。各家庭を訪れたのは10月の初旬から下旬にかけてで、尖閣諸島の事件をきっかけに日中関係が悪化していた時期と重なっていた。前日になって「今の時期、日本人を家に入れるわけにはいかない」と取材を断れられ、絶句したケースもあった。それでも全12軒の家にお邪魔した。

 今回ご紹介するのは北京に住むシゥさん夫婦だ。学生時代にオンラインゲームで知り合い、2007年5月に結婚した。夫は26歳、妻は27歳で世帯年収は10万元(約130万円、1元=13円で換算)ほど。同世代に比べれば給与は高い方と言えるが、共働き世帯としては平均レベルだ。都市部の中間層を代表する家庭としてお宅を訪問した。

 シゥさんの自宅は第四環状線沿いに立つ高層マンションだ。東京で言えば「環八沿い」とでも捉えてもらえばいいだろうか。北京人の感覚では10年前まで第三環状線の外側は“郊外=田舎”という意識だったらしいが、不動産投資が過熱している今では2つ外側の第五環状線沿いのマンションでも価格が高騰している。

 お邪魔したシゥさんの家は98平方メートルの2LDKだった。2008年に建てられたばかりの新築マンションは内装も奇麗なままだった。事前に年収などを聞いていたので質素な暮らしぶりを想像していたが、当てが外れる。部屋の中に高級ブランドの商品が溢れていたわけではなかったが、それでも家電製品は外国メーカーの高価格帯の製品ばかり。ひょっとしたら、一般的な日本人家庭よりもずっと豊かな生活をしているのではないかと思ってしまうほどだ。

革張りの真っ赤なソファーが印象的だったリビング。2LDKという間取りのためか広く感じた

コメント6件コメント/レビュー

長年中国で暮らしていると、時々「日本で暮らしている人が可哀想」と思える場面が増えてきました。特に耐久消費財の購入に関しては、日本の物価や収支比、住環境では難しい買い物が、中国では容易だったりします。今回は中国の一般消費者を知る良い記事だったと思います。(上海から)(2010/11/22)

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「奥さん、冷蔵庫の中身を見せてくれませんか?」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

長年中国で暮らしていると、時々「日本で暮らしている人が可哀想」と思える場面が増えてきました。特に耐久消費財の購入に関しては、日本の物価や収支比、住環境では難しい買い物が、中国では容易だったりします。今回は中国の一般消費者を知る良い記事だったと思います。(上海から)(2010/11/22)

5年間中国に住んでみて判ったことの一つは、"家族"の考え方が違っていて核家族化していないこと。親は子供に投資(社会人になっても経済的に支援)する代わり、子供は親の面倒をみる。ほとんどの夫婦が共働き(専業主婦は、超富裕層の代名詞)です。子供の面倒は家族全員で見ます。妻の収入は生活費にはならず、妻が自分のために使うのが普通。この記事の例では親は同居していないようですが、基本は同居。両親も働いている例が多いので家族には複数の収入源があり、家族という経済単位で見ると決して購買力が無いわけではない。生活インフラ(衣食住、交通費、水光熱費、etc.)が極めて安い分、可処分所得は見た目以上に多いと言える。(2010/11/22)

金持ちの親の特殊事例じゃないか、というコメントがありますが、都市戸籍をもつ両親から生まれた若夫婦の生活としては、一般的な事例だと思います。一人っ子政策もあり、都市戸籍の保有者が親の手厚い援助を得られるのは当然です。地方出身者が貧しいのは、農民籍しかもっておらず、都市戸籍を得るためには、まず都市で家を買う必要があるからです。ほとんどの日本人が、中国に戸籍による差別と経済格差があることさえ知らないのは、認識レベルが低すぎて、全く困ったものです。(2010/11/22)

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