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グローバルビジネスを揺らした北朝鮮

第14回:北朝鮮の韓国砲撃、求められる体系的かつ多面的な情報

2010年11月30日(火)

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 北朝鮮が、11月23日に韓国の延坪島(ヨンピョンド)を砲撃し、韓国軍兵士2人と民間人2人の計4人が死亡、10数名が重軽傷を負うという、あってはならない大惨事が起きた。砲弾は、延坪島から13キロメートルほど離れた対岸にある北朝鮮の海岸砲から発射されたと見られている。北朝鮮が韓国の陸上に砲弾で攻撃したのは、1953年朝鮮戦争休戦協定の締結以降初めてのことだ。

 北朝鮮が砲撃した理由は、韓国の軍事演習に対する反発、北方限界線問題の尖鋭化、朝鮮戦争休戦協定の平和体制への転換要求、後継者の金正恩(キム・ジョンウン)氏の体制固め、米国の対北朝鮮敵対政策の解消要求などが考えられる。北方限界線(NLL)とは、韓国と北朝鮮の実効支配地域を示す黄海上の南北境界線。これは、朝鮮戦争休戦後の53年8月に国連軍が設定したものだ。北朝鮮は、北緯38度線を陸上の軍事境界線とすることには同意したが、海上のNLLは認めておらず、独自の海上軍事境界線を設定している。

 北朝鮮による韓国延坪島への砲撃を受け、金融市場の不安が高まっている。韓国、米国、欧州、日本の株式市場は、一斉に下落傾向を強めた。今や北朝鮮情勢は、国際金融市場や世界経済への影響が小さくない。今後、グローバルビジネスにおいて韓国企業情報とともに北朝鮮情報も必要不可欠となるであろう。

 今回は、北朝鮮情報を提供する。金正日(キム・ジョンイル)総書記の三男である金正恩氏が後継者に指名される過程を分析し、権力継承を展望する。この度の後継者指名は計画的であり、かつ周到に準備されたものであった。

長期にわたり周到に準備した後継者指名

 後継者構築段階は、5段階に分けることができる。第1段階は、1983年~2006年12月の「後継修行の段階」である。金正恩氏は、1983年1月8日北朝鮮平壌市生まれの27歳。母親の故・高英姫(コ・ヨンヒ、1953年~2004年、享年51歳)は、大阪生まれで1961年8歳の時に北朝鮮に帰国した元舞踊家だ。

 正恩氏は14歳~18歳(1996年7月~2001年1月)の4年間は、スイスに留学し、資本主義を体感している。18歳~23歳(2002年~2006年12月)の5年間は、金日成軍事総合大学歩兵指揮官3年制と研究院2年制で教育を受け、特に金正日先軍政治の継承に必要な資質を習得した。金正日総書記は、3人の息子のうち特に三男の金正恩を寵愛し、エリートたちとの各種宴席にも度々参加させている。

 第2段階は、2006年12月~2009年1月の「後継者内定の段階」である。この時期からいわゆる帝王学が始まっており、北朝鮮の政治・経済・軍事の40歳~50歳代のテクノクラートがチームを構成し、金正恩氏の政策的指導力の育成を図っている。また、金正恩氏は、金正日総書記の軍部隊視察などに同行している。

 第3段階は、2009年1月~2010年9月の「後継者決定の国内での公式化段階」である。金正恩氏を正式に後継者として決定し、政治指導体制を構築した。政策決定や人事に積極的に介入し始めている。また、軍が、「金正日の軍隊」から「金正日と金正恩の軍隊」に転換を図っている。さらに、この時期から金正恩を後継者として正当化する文献や賞賛する歌が普及し始めている。賞賛する歌の曲名は、「足音」で大流行歌となっている。歌詞の中に「タッタッタッ」というフレーズが良く出てくるが、これはいかにも新しいリーダーが誕生する、今まさしく迫ってきているということを思わせぶる表現となっている。

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