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米国民の懐は寒くなったのか?

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2010年12月14日(火)

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Venessa Wong(Bloomberg Businessweekライフスタイル・不動産担当記者)
米国時間2010年12月2日更新「 Are Americans as Poor as They Feel?

 ガソリンが1ガロン(約3.8リットル)99セントで、コーヒーが1杯50セントだった時代を知る多くの米国人にとって、生活コストの高騰を愚痴るのは、ストレスの発散にちょうどよい話題なのかもしれない。特に現在の不況下ではなおさらだ。だが実際には、多くの製品・サービスは、人々が感じるほど値上がりしていない。実は、相対的に見ると、価格が下落した品目が数多くある。

 1980年から2010年の生活費の推移を見ると、インフレ調整前の名目所得は、消費者物価よりも大きく上昇していることが分かる。食費や光熱費などの生活必需費用の多くは、消費者物価全体よりも上昇が緩やかだ。つまり、こうした製品・サービスの相対的なコストは下がっている。いっぽう、教育費や医療費など、高額な支出は相対的に大きく上昇しており、消費性向に変化をもたらしている。

 米労働省労働統計局(BLS)の「消費支出調査」によると、2009年の米国の平均的な世帯は、住宅費や交通費、食費、娯楽費などに4万9067ドル(約410万円)を支出している。この額は2008年よりは減っているものの、1984年比で3692ドル(約31万円)増えている(2009年の金銭価値に換算した差額)。

 消費者支出がどう変化したかを分析するため、Bloomberg Businessweekは現在の基礎的な消費者支出を1980年当時(BLSが消費支出調査を始めた年)のものと比較してみた。価格データはBLSや米非営利調査機関「地域経済研究評議会(C2ER)」などの報告書から引用した。

インターネット接続料金などの新たな出費

 調査の結果、食費や光熱費のような生活必需費用の支出は、過去30年間で相対的に減っていることが分かった。いっぽう、医療費や教育費などの高額な支出は2倍以上に増えている。

 また、米ニューヨーク・タイムズ紙(NYT)の調査によれば、多くの世帯で、パソコンやインターネット通信、携帯電話などのメディア・IT(情報技術)関連支出が新たに発生している。こうした支出は年間1人当たり平均1000ドル(約8万4000円)以上に達している。

 支出の内訳が変化した要因の一つは生産性の向上だ。米ブルッキングス研究所で経済動向を研究するバリー・ボズワース上級研究員は「家電などの製造業は、この数十年の間に生産性を急速に向上させた。その結果、製品価格は相対的に値下がりしている」と指摘する。

 支出増に最も大きく影響しているのが、教育費だ。米教育省教育統計センターの調査によると、1980年以降、大学の学費と寮費・学食費の平均水準は大幅に上昇し、2008年には実質金額で2万0435ドル(約170万円)に増えた。これは1980年の2倍以上に当たる。名目金額では5倍近く高騰した。

 米大学入学試験委員会(CEEB、カレッジボード)の嘱託で政策アナリストをしている、米スキッドモア大学のサンディ・バウム教授(経済学)は「教育費が高騰した背景には、複数の要因が絡んでいる。例えば、この10年の間に公立大学に対する州政府の補助金が削減となった。大学の効率が低く、学生1人当たりの教育コスト削減が進まない。新技術への投資、学生向けカウンセリングなどのサービスの強化に費用がかかる」と指摘する。

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