• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

失業手当は失業率を上昇させるのか?

オバマ政権と共和党が妥協し、支給期間の延長が継続に

  • Bloomberg Businessweek

バックナンバー

2010年12月16日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

Peter Coy(Bloomberg Businessweek経済担当エディター)
米国時間2010年12月8日更新「 Do Jobless Benefits Raise Unemployment?

 米労働省労働統計局(BLS)は12月7日朝、労働市場には10月末現在で340万人の求人募集があると発表した。この発表のタイミングは米オバマ政権にとってバツの悪いものだった。というのも、バラク・オバマ大統領が議会共和党幹部とブッシュ減税の延長に関する妥協案を取りまとめ、失業手当の給付期間を13カ月延ばすと発表した矢先だったからだ。

 BLSの発表は、米国で数百万人の求人募集があるいっぽうで、数百万人が失業手当を受給していることを意味している。これは、民間部門に対する政府の介入に反対する市場主義志向の保守派にとって、オバマ政権を攻撃する格好の材料になる。有力保守系ブログ「レッドステート」のエリック・エリクソン編集主幹は今回の妥協案について「米政府が失業をうながす補助金を支給し続けるということだ。いずれ失業手当が臨時給付ではなく、社会保障年金のようになりかねない」と批判する。

 オバマ大統領は失業手当の支給延長を適切な政策だと自負している。失業手当は失業者世帯の命綱となり、景気対策にもなるからだ。大統領は12月7日の記者会見で、「現在も失業手当の支給が打ち切られ、生活に困窮する国民が居る」と主張した。

 民主党リベラル派は今回の妥協案に不満を抱いている。ブッシュ減税が現行のまま維持され、高所得層への減税も継続されるからだ。55%となるはずだった相続税率は35%に引き下げられ、500万ドル(約4億2000万円)までの遺産は全額課税対象外となる。またこの妥協案では、景気を刺激するため、企業が2011年に実施した設備投資は100%減価償却できることになっている。キャピタルゲインと配当に対する課税も15%の税率が維持される。

オバマ政権と共和党との妥協案は、景気対策として有効

 だが、この妥協案には中低所得層向けの支援策もかなり盛り込まれている。失業手当の支給延長のほか、社会保障賃金税(雇用者が政府に支払う税金)の税率を一時的に2ポイント引き下げる特別減税や所得税の扶養控除継続などの措置だ。

 オバマ政権と議会共和党は妥協案を成立させるため、互いの要望を尊重。このため、この案にはエコノミストの多くが予想していた以上の景気対策措置が盛り込まれた。

 この妥協を受けて、米調査会社ハイ・フリクエンシー・エコノミクス(HFE)は米経済の2011年の予想成長率を2.5%から3%に上方修正した。米金融大手ゴールドマン・サックス(GS)も「この妥協案により、GDP(国内総生産)成長率が0.5~1.0ポイント押し上げられる」と予想する。

失業手当がもたらす需要刺激効果

 この妥協案の中で共和党保守派の一部が激しく反発する恐れがあるのは、失業手当の支給延長だ。とはいえ、失業者への手当支給を延長することで、支給しない場合より失業率が上昇するのだろうか。それとも、大黒柱が失業している世帯でもこの措置によって購買力が維持でき、景気を下支えする効果があるのだろうか。

「Bloomberg Businessweek」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

面白い取り組みをしている会社と評判になれば、入社希望者が増える。その結果、技能伝承もできるはずだ。

山崎 悦次 山崎金属工業社長