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日本企業によるモンゴル投資に手応えあり!

日本とモンゴルが近づいた2010年

  • バットサイハン・バータル・ジャミチョイ

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2010年12月28日(火)

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 民主化から20年を迎えようとしているモンゴルでは、今、世界最大レベルの鉱山や炭田の開発が次々と始まっている。

 一橋大学で学び、ユニクロのカシミヤプロジェクトを発案した経歴を持つバットサイハン・バータル・ジャミチョイ氏(以下、バット氏)は、2003年に母国モンゴルへ帰国して財閥や企業でその手腕を発揮。現在は鉱山開発に沸くモンゴルで、その関連分野の企業を対象としたモンゴル初のPE(プライベート・エクイティ)ファンドを立ち上げようと奔走している。

 また、モンゴルのトップ企業から成る経済団体「CEOクラブ」の代表も務めている。そんなバット氏の活動を通じて、資源立国として世界の注目を集めるモンゴルの現況をお届けする。

若者よ、国を背負う気概を持て!
各国の“投資家候補”がひっきりなしに訪れる
経済成長に向けて『資金が回る仕組み』作りが始まった
まだ7割が『未開拓地』という資源開発
将来を決める意思決定の時期。だから、みんなで力を合わせる
過去最大に盛り上がった『ディスカバー・モンゴリア』
『正攻法の経営手法』で売り上げは前年比4倍になる

 2010年もあと少し。日本もだいぶ寒くなってきた12月6~11日まで、実質5日間ほどのスケジュールで、バットサイハン・バータル・ジャミチョイ氏(以下、バット氏)は、パートナーのマンダル・ ジャヤヴァント氏(以下、マンダル氏)とともに来日していた。

 その目的は、言うまでもなく、日本の投資家たちとの交渉である。いよいよバット氏らが手掛けるモンゴル初のPE(プライベート・エクイティ)ファンドが、ファースト・クローズを迎えようとしているのだ。

 「お陰さまで今、日本の企業からも手応えのある返事をいただき、最終調整に入っています。早ければ2011年の年明けにも詳細を発表できると思いますよ」(バット氏)

モンゴルへの関心の高まりを実感

バットサイハン・バータル・ジャミチョイ(Batsaihan B. Jamichoi)
Mongolia Opportunities Partnersパートナー、Sanaa Partners LLCマネジングパートナー。1974年4月、モンゴル生まれ。モンゴル国立大学経済学部で学び、1995年4月に来日。大阪外語大学で日本語を覚えた後に一橋大学商学部へ。卒業した2000年にA.T.カーニー入社、2002年8月からファーストリテイリングに勤務。2003年12月に退社してモンゴルに帰国後、最大の財閥であるMCSの副社長として新規事業開発や資金調達などを担当、2005年から3年間でカシミヤのGoyo社の企業再生に成功するなどの実績を残す。現在、モンゴル初のPEファンドを組成中。(写真:大槻 純一)

 「モンゴル企業と日本企業の懸け橋にしたい」と進めているバット氏のファンド。既にIFC(国際金融公社)やEBRD(欧州復興開発銀行)から多額の出資が決まっていることが示すように、将来の可能性を評価されているのは間違いないだろう。それでも日本企業にとってはモンゴルが成長するイメージがわきにくかったのか、投資には慎重な姿勢を示す状況が続いていた。

 バット氏には、こんな懸念もあるようだ。

 「モンゴルの投資関連については、良いニュースもありますが、残念ながら最近はあまり良くないニュースが取り上げられることも多いのです」

 「モンゴルの鉱山に投資する話で騙された・・・」。そんな話は、確かに一部で聞かれるようだ。それが、バット氏らが進めているファンドのイメージにも悪い影響を及ぼす可能性がある。

 「投資はプロの商売であり、我々のようにしっかりした判断基準や投資プロセスといった原則に基づいて進めなければいけません。しかし中には、それをまるで“賭博”のようにやろうとする人、あるいはそのように誘導する人がいるのも事実なのです。当たり前のことですが、日本の皆さんには話に乗る前にきちんとチェックしていただきたいし、プロのアドバイザーなどに相談することをお勧めします」

 そう語るバット氏のファンドは、地道に日本へのアプローチを行ってきた。今、その結果が出ようとしている。「一歩ずつ進んでいるのかな、という感じはしています」(バット氏)。ファースト・クローズで日本企業の名前が具体的に挙がってくれば、今後は日本でも大きな動きが出てきそうだ。

 今回の来日の目的はファースト・クローズに向けた出資の説明だけでなく、その先を見据えている。チャンスは、ファースト・クローズだけではないからだ。今後、四半期ごとにセカンド・クローズ、サード・クローズと続いていく。ファースト・クローズでは間に合わなくても、次回以降で合意に達する可能性がある企業は少なくない。

 追い風も吹き始めているように、バット氏は感じている。2010年は、日本とモンゴルの関係が大きく動いた年だった。中国との尖閣諸島問題で、ハイブリッド自動車やハイテク製品の製造に欠かせない資源であるレアアースが事実上輸出停止された時も、新しい輸入先の可能性としてモンゴルの名が挙がっている。

 「日本政府とモンゴル政府がレアアースの探査から協力しようという話も出ています。2010年だけでも、両国の総理大臣は2回以上会談していますし、モンゴルの大統領も日本を訪問していました。外交関係もここ数年で一番進んだ年ではないでしょうか」

 そう語るバット氏は、モンゴルの外務大臣から面白い話を聞いたという。

 「たまたま外務大臣にお会いした時、2010年4月にモンゴル側が日本人に対してビザの要求をなくしたことについて、『非常に素晴らしい決定でした』と感謝の気持ちを伝えました。そこで聞いた話なのですが、去年まで、だいたい1万~1万5000人ほどだった日本人のモンゴル渡航者が、今年は5万人にも上ったそうです」

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官