「加藤嘉一の「脱中国論」現代中国を読み解く56のテーゼ」
このコラムについて

加藤嘉一の「脱中国論」現代中国を読み解く56のテーゼ

 得体の知れない巨人−−中国といかに付き合うか。21世紀の最初の50年における国際社会共通の課題です。世界が直面している最大のリスクを、どれだけのコストをかけて管理していくか? 日本を含めた各国にとって念入りな準備が必要なことは言うまでもありません。

 2010年は象徴的な年でした。

 これまで、2008年―2010年の間、中国共産党は国威発揚としての北京五輪、中華人民共和国の発足60周年記念軍事パレード、上海万博、広州アジア大会を無事「成功」させました。

 しかし中国の知識人たちは2010年を「外交大失敗の年」と定義しました。南シナ海におけるASEAN諸国との領土紛争や、尖閣諸島沖での漁船衝突問題では、その強硬姿勢が関係国の懸念を引き起こし、“中国異質論”を助長することになったからです。

 一方、国内問題も山積しています。格差や腐敗。就職難に苦しむ若者。低賃金労働に怒りを露にする農村からの出稼ぎ労働者。4.5億を越えたインターネット利用者。など不安要素が噴出している。排他的なナショナリズムが台頭し、共産党のガバナンス力は低下している。そんな中、5年ぶりに勃発したのが反日デモです。

 巨人はどこへ向かうのか? 中国社会の地盤沈下はどこで起き、何を誘発するのか? リスクをどう認識し、いかに対応するか? 中国の台頭を国内の繁栄と安全にどう生かすか? これらの問題は日本人にとって他人人事ではありません。中国の問題を「内政問題」として向き合わねばならない時代に突入したのです。引っ越しはできないのですから。

 本コラムでは、これから、そんな現代中国を読み解くための「56のテーゼ」を読者の皆様と考えていきたいと思います。活発な議論を通じて、我らがニッポンの対中観を充実させていきましょう!

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著者プロフィール

加藤 嘉一(かとう・よしかず)

北京大学国際関係学院大学院修士課程修了、現研究員。復旦大学新聞学院講座学者、慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。
1984年静岡県生まれ。
2003年高校卒業後、国費留学生として北京大学留学。
専門は東アジアの国際関係、日米中関係、中国政治・経済、朝鮮半島など。
英フィナンシャルタイムズ中国語版、The Nikkei Asian Reviewコラムニスト。
香港フェニックステレビ、中国中央電子台(CCTV)などでコメンテーター を務める。 

加藤嘉一氏のオフィシャルサイト

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