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韓流人気ドラマのロケ誘致した鳥取県

第16回:韓流取り込み北東アジアといかに成長するか

2010年12月28日(火)

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 2010年は、良くも悪くも韓国がこれまでになく世界から注目された年だったといえよう。ソウルで開催したG20の成功、韓国-EUのFTAや韓-米のFTAの締結、バンクーバー冬季五輪やサッカーワールドカップなどスポーツでの活躍は脚光を浴びた。

 一方、北朝鮮の相次ぐ挑発により韓国と北朝鮮の関係は混迷を極めており、韓国の政治のみならず、経済や社会に対しても世界が不安視された。いわゆる、南北関係が大きく揺れた1年だったともいえる。

 2010年1月の時点では、韓国の玄仁沢(ヒョン・インテク)統一部長官が、「北朝鮮核問題の解決や南北関係発展の重要な転換点を迎えるだろう」と述べ、年内には李明博(イ・ミョンバク)大統領と金正日(キム・ジョンイル)総書記との南北首脳会談が実現するのではないかとまで噂されたほどだった。しかし、3月26日に哨戒艦沈没事件(海軍将兵46人死亡)、11月29日には延坪島砲撃事件(海兵隊員2人と民間人2人死亡)、ウラン濃縮施設の公開などにより、南北関係は第二次朝鮮戦争勃発を危ぶむ声が出るほど険悪なものとなっている。

北朝鮮リスクを超え好調な韓国企業

 一方で、韓国企業はこのような激しい環境の中でも好業績を上げている。韓国企業の四半期別の平均売上高と営業利益率を見ると、2010年第3四半期の売上高が前年同期比23.5%増加し、営業利益率は3.4%も改善した。とりわけサムスン電子、現代自動車、LG化学などは、過去最高の四半期実績を記録した。韓国企業は、北朝鮮リスクは織り込み済みで、逆にパワーにさえしている節がある。

 私が教えている多摩大学では、現代韓国論と北東アジア論などを受け持っている。現代韓国論では、韓国企業の強みと弱み、官民連携による経済外交とグローバル戦略、韓流マーケティングなど韓国企業を中心としながら、その背景にある韓国と北朝鮮の政治・経済・文化についても解説している。狙いは、韓国企業情報を通じて、新興国ビジネスモデル、地政学的戦略、グローバルマーケティングを考えること。また、真正面から議論して習得する北朝鮮情報を通じて、米中露の本音などの国際情勢、リスクマネジメント、平和のあり方を考えることである。

 もう1つの、北東アジア論(日本・中国・韓国・ロシア・モンゴル・北朝鮮)では、国境を超えた経済連携の深化による北東アジアの地殻変動や、巨大な市場規模や豊富な天然資源など高いポテンシャルをもって世界経済を牽引する北東アジアダイナミズムについて解説している。北東アジア情報を通じて、新たなアジア戦略やアジアビジネスモデルを練ることが目的だ。

 学生たちの関心は大変高く、履修者も多い。当然、ただ単純に単位取得のためという学生も少なくないであろう。そこで学生たちに韓国・北朝鮮・北東アジアに関心を持つ理由を聞いてみた。

 1つは、韓国企業の躍進を度々耳にするため韓国の知識や情報を得たい。2つ目は、北朝鮮について学んだことがないし、知識が全くないので純粋に知りたいとのことだ。学生たちには、怖いもの見たさがあるのかも知れないが、新鮮に映るようである。このような現象は、他大学でも起きている。K大学で北朝鮮を教える教員は、1000名の履修希望者を半分に減らすのに一苦労したと言っていた。3つ目は、就活セミナーに参加する度にアジアビジネスの重要性が強調されるためだという。

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 しかしながらアジアビジネスやアジアダイナミズムの時代だというのは理解できるが、北東アジアという切り口となるとちょっと違和感があるという意見もあるだろう。なぜならば北朝鮮問題がひっかかっているためだ。

 北東アジア経済圏の地政学的優位性は、ユーラシアダイナミズムの中核であり、ネットワーク型経済発展の原動力になっていることだ。北東アジア経済圏では、日中韓の3カ国間経済連携、中露・韓露・韓中・中蒙・中朝などの2カ国間経済連携など域内経済連携が拡大している。また、環渤海経済圏が牽引する一方、環日本海経済圏や大メコン経済圏が胎動している。さらに、ビジネス上の仮説である新極東経済圏、ヒマラヤ経済圏、新シルクロード経済圏、モンゴル経済圏の姿がうっすらと浮かび始めている。まさしく「眠れる龍が目を覚ます」ようなものである。そしてこのように勢いづいた北東アジアのエネルギーは、外に溢れ出し始めており、域外経済連携も活発化している。例えば、北東アジアと欧州の経済連携だ。今年10月にベルギー・ブリュッセルでアジア欧州会議(ASEM、43カ国加盟)が開催されたが、欧州がアジアの成長に取り込みに躍起になっている。その第1弾が、韓国とEUのFTA締結である。EUは、韓国を突破口にしてアジア市場への食い込みを図ろうとしている。

 北東アジアと中央アジアは、両地域をつなぐ上海協力機構(SCO)が、2010年6月にウズベキスタン・タシケントで第10回会議を開催しており、存在感を強めている。上海協力機構は、正式加盟国が中国、ロシア、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタンの6カ国であるが、オブザーバーとしてモンゴル、インド、パキスタン、イラン。さらに、対話パートナーとしてベラルーシとスリランカ、客員参加としてアフガニスタン、CIS(独立国家共同体)、ASEAN、加盟申請国としてトルクメニスタンが関わっている。上海協力機構に関わる国の総面積は、ユーラシア大陸の5分の3を占めており、総人口は15億人で世界人口の4分の1を占めている。

 上海協力機構は、共同で開発銀行を創設する計画も持つ。主な目的は、エネルギー探査と石油ガスパイプラインなどインフラプロジェクト向けの資金提供で、中国が80億ドル、中国以外が20億ドルの拠出となる見通しだ。

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