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中国人社員は「疑われて当然」ですか?

裏取引、キックバック…があるのは公然の秘密だが

2011年1月12日(水)

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「どんなに仕事ができても中国人は高い役職には就けない」
「上司の前ではとりあえず言うことを聞いていればよく、その場では反論してはいけない」
「日本人駐在員はいつも中国人スタッフを警戒している」
     ――(日系企業に勤める中国人社員の言葉から)

*   *   *

 「金さん、中国の現地法人で人事制度を改定したいと思っているので協力してください」。日本本社の人事課長である方から1本の電話がかかってきました。私はさっそくどのような協力が可能か、その方といろいろ議論をしました。

 その会社は生産機能も社内に持つ小売りの会社で、日本でも急成長しています。中国に進出をして既に数年が経っていました。これまで中国拠点には安価な労働力を活用した生産機能しか期待していなかったのですが、中国経済が発展し「生産基地」から「有望市場」へと変貌を遂げたこともあり、中国内での販売を強化しようと動き始めたところでした。

 生産中心から販売中心へ――。現地法人の機能が大きく変わる中で、人事戦略の改革を必要としていたのです。その方の依頼は、こういうものでした。

 「私は日本で中国に関する書籍を山ほど読んできましたが、どうも本当のところが分かりかねます。中国人社員はすぐに転職をするとか、会社に対する忠誠心がないとかいろいろ言われていますが、実際のところはどうなのでしょう。欧米系、日系を含め、これだけ多くの企業が進出する中で彼ら彼女らが何を考えているのか、書籍や人づての話ではなくリアルに本音を聞きたいと思っています」

 弊社は人材紹介を主な事業として展開しています。そこで私は「では、いろいろな企業で働いている人をアットランダムに選んで、インタビューをしてみませんか」と提案をしました。あくまで弊社主催の「就業調査」という名目にして本音を聞き出すわけです。

 先方も乗り気になり早速、実行に移すことになりました。私は役職階層別にそれぞれ3~6人を選出し、少人数でじっくりヒアリングすることにしました。

耳が痛かったインタビュー内容

 新入社員、一般社員、管理職、経営層と4つの階層に分けてインタビューは始まりました。インタビューはすべて中国語で実施し、私自身が司会を兼ねて聞き手となりました。参加者の会社はばらばらで、性別も散らしてあります。

 数日間に分けて実施したインタビューの内容は、日系企業にとって実に耳の痛いものとなりました。私自身がイメージしていた日系企業の問題点がほぼ当たっていたことを確認すると同時に、働くという意味では中国人社員も日本人社員も考えていることはほぼ同じであることを改めて気づかされることになりました。

 階層別の特徴も顕著でした。

 新入社員は入社数年ということもあり、日々の仕事に対する愚痴や上司に対する不平不満が多い。中でも特徴的だったのは仕事に自分の専攻が生かされていないという不満でした。

 中国では大学新卒の就職率は70%を切っており、依然厳しい状態が続いています。それでも就職するに当たっては自分の専攻を最大限生かした仕事を希望する人が多い。それゆえ、現実に直面した入社後に「自分は何のためにこの会社に入ったのか」と自問自答しているという回答もありました。

自分の役職グレードすら分からない

 最も印象的だったのは、日系企業に「仕事を任せてもらえない」というイメージがある方の話でした。私は、どうしてそう思うのか聞いてみたところ、彼は「何をやっても日本人の上司に注意をされる。全く信用されていない」と言います。

 おせっかいとは思いつつ、私が「それは君の事を育てようとしているからではないの?」と聞きました。彼の答えはこうでした。「いや、育ててもらっているというのであればそれは実感できます。私の上司は私のやることすべて疑うのです。契約から領収書の発行まで全部です」。私は言葉を失いました。

 また一般社員階層へのインタビューでは「日系企業では社員の権限が小さい」「好き嫌いによらない評価をしてほしい」と、より言葉が辛らつになってきました。

コメント20件コメント/レビュー

人に聞いたネタを読み物としている記事に注意したい政府経由で見積もりの8掛けで手に入れられるようになったとの事は、最初の見積もりもしくは正価? 値段がいい加減であったのでしょう。中国の商売の仕方に慣れていない日本人は、日本社会と同じように考え交渉下手なのは事実です。この例は人事評価の問題ではないと思います。日本は一つの事で評価を上げたり下げたりはしない点、チームワークが大きく影響している事等成果主義が一般的では無いのが現実でしょう。個人代理店なら自分の規律で自分の成果で給料も評価も左右されます。 私は中国でお土産を買うときは3分の1の値段を打診します。何故なら先方は2倍の値段でオファーするからです。1000円で如何ですかを聴いた事ありませんか? 半値でしぶしぶ妥協する事が多い事は事実です(2011/02/01)

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人に聞いたネタを読み物としている記事に注意したい政府経由で見積もりの8掛けで手に入れられるようになったとの事は、最初の見積もりもしくは正価? 値段がいい加減であったのでしょう。中国の商売の仕方に慣れていない日本人は、日本社会と同じように考え交渉下手なのは事実です。この例は人事評価の問題ではないと思います。日本は一つの事で評価を上げたり下げたりはしない点、チームワークが大きく影響している事等成果主義が一般的では無いのが現実でしょう。個人代理店なら自分の規律で自分の成果で給料も評価も左右されます。 私は中国でお土産を買うときは3分の1の値段を打診します。何故なら先方は2倍の値段でオファーするからです。1000円で如何ですかを聴いた事ありませんか? 半値でしぶしぶ妥協する事が多い事は事実です(2011/02/01)

中国人がどうのより、素直にその人を見れば良いと思うんですけどね。中国人だろうが日本人だろうが信用できる人も居れば出来ないひともいるでしょう。うちの部署にも中国人(留学生で日本語は流暢)が居ますが、他の日本人従業員と処遇に差はありませんよ。まあ、エンジニアという仕事のごまかしようが無い職種だからかも知れませんが。(2011/01/13)

わたしは台湾企業で働いているが、同じ文化圏に属する台湾人でも、ビジネスの現場で中国人にはいろいろ煮え湯を飲まされている。だから、台湾人も中国人を信用しているとはお世辞にも言えない。このような現状を踏まえて、多くの台湾企業では現地社員による不正が存在する可能性があったとしても、その不正が会社に大きなダメージを与えかねないものでなければ、中国ビジネスの経費の一部として騒ぎ立てたりしない。その社員が仕事を通じて小さな個人的利益を得ていたとしても、それ以上に大きな利益を会社にもたらすのなら、あえてそれを追求する必要はないと考えているのである。もっとも、もちろん疑わしい社員に対する警戒を解くことはない。思うに、高度成長期には日本企業も東南アジア諸国その他でこのようなやり方を取ってきた。信頼に値しない中国人をあえて信頼する必要は全くないが、日本の言葉でいえば清濁併せのむ度量を持ってもいいのではないか。いまの少なからぬ日本企業は、あまりにこの手のことに神経質になっている気がしてならない。(2011/01/13)

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三品 和広 神戸大学教授