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税関の対応強化?お買い物ツアー一辺倒は見直しへ

【第3回】 最大の商機、春節をどう迎える

2011年1月18日(火)

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 中国人が新年を盛大に祝う旧正月。今年は2月3日から始まる。中国では7日までが春節の大型連休となる。昨年の春節休暇と言えば、中国人旅行者が大挙して来日し、「イチニゴッパ(1月、2月、5月、8月)は物が売れない」というが常識だった百貨店業界に特需をもたらした。日本百貨店協会の2010年2月時点での全国百貨店売上高速報によれば、春節休暇による訪日外国人への売上高は、前年比2倍以上の大きな伸びであった。

 今年は、昨年7月のビザ発給要件の緩和によって、さらに上積みが期待されるところである。実際、政治問題による一部インセンティブツアーの中止等の影響はあったものの、その後の百貨店業界の訪日外国人への売上高は、前年比4~5割増しと堅調であった。しかし、政冷経熱とたかをくくっていると、大きなリスクを見落とすことになるかも知れない。

厳しくなった税関。大量の買い出しは難しく

 2010年10月以降中国の税関当局によって、個人が国外で購入した物品に対する関税のチェックが強化されている。持ち帰る5000元以上の物品には関税が適用される。ちなみに、中国からの持ち出し現金の規制は、5000米ドルだ。

 これからも、銀聯カードが使えれば、口座残高ぎりぎりまで買い物が可能だ。トラベラーズチェックも、現金とは見なされない。しかし、持ち帰りの水際で持参する物品について、チェックが強化されることで、親族やご近所向けの買い物リストを手に、大量の買出しを目的に訪日する旅行者にとっては、国外購入の魅力度が著しく低下することとなる。実際、秋葉原の電器店では、中国人観光客1人当たりの購入額の減少という形で、影響が出始めている。

 税関の対応強化の理由については、訪日旅行者の急増とともに、隠れた個人輸入や代理購入が規模拡大し目立ってきたことではないかと、中国国内では報じられている。確かに、特に高額な商品については、個人輸入とお土産品との区別が難しい事例も見られた。

 例えば、中国では高級食材のナマコ。乾燥させたナマコを戻して使用するものの、戻した出し汁で作る濃厚なスープは絶品である。春節の前いわば中国のお歳暮シーズンになると、富裕層の手土産としての需要が高まり乾燥ナマコの相場は急騰する。

 特に、水温の低い海で採れるナマコは、棘のような突起が多い。これが視力や精力に効くと、医食同源の中国では漢方薬としても人気があり、北海道への旅行者が大量にお土産品として持ち帰る例があった。

 もちろん、高級食材である乾燥ナマコには、高い関税率が適用される。日本では「黒ダイヤ」と言えば、かつては石炭のことを指したが、まさにこの季節の乾燥ナマコは、中国人グルメにとっての「黒ダイヤ」となっている。航空便の輸送費を掛けても十分ビジネスが成り立つ商品である。ナマコは90%水分であり、何も加工しなければ輸送効率は非常に低い。北海道小樽市では、乾燥ナマコの一歩手前の状態まで加工し冷凍した半製品が、中国への輸出品として製造されている。この半製品の関税率は、完成品の乾燥ナマコの半分以下であり、グルメ自慢な旅行者に飛ぶように売れていた。中には、個人利用を疑うほど大量に買い付けるケースも見受けられた。

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