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曝されたCIAと米軍特殊部隊の「秘密戦争」

2011年1月26日(水)

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無人機作戦の日常的な光景

 ウィキリークスが公開した「アフガン戦争文書」は、それまでベールに包まれていた米中央情報局(CIA)や米軍特殊部隊の隠密活動の一端も白日の下に曝した。

 CIAはその名の通り「情報機関」であるから、情報を収集し、分析することがその主要な任務である。しかし、こうした伝統的な分析作業のほかに、米国に対して直接的な脅威を与えるテロリストを探し出し、暗殺する特殊工作活動も実施している。そしてアフガニスタンやパキスタンでは、こうした特殊工作活動の手段として、近年、無人機によるミサイル攻撃が多用されている。

 CIAが運用する無人機「プレデター」は、超高性能のビデオ・カメラとミサイルを搭載し、上空3キロほどを飛行し、CIAの要員や特殊部隊員ですら近づけないアフガニスタン・パキスタン国境の村々を上空から監視し、「テロリスト」を発見し次第、ミサイルを発射して殺害する能力を有する。CIAは、まさにリモコン操作の暗殺作戦を実施しているわけである。

 また米軍も「プレデター」や「リーパー」などいくつかの無人機を運用し、同様に武装勢力に対する偵察や攻撃を実施している。こうした無人機による作戦は、政治的にも非常にセンシティブな問題であり、極めて秘密性が高い。これまでその運用実態はほとんど外部には知られていなかったと言っていい。

 ウィキリークスが暴露したアフガン戦争文書の中には、以下のような短い報告書がいくつも含まれている。

 「2009年6月4日:攻撃的なパトロールを実施中に、無人機(リーパー)が武装した反乱勢力一個小隊が(GR41RQQ45779072)地点の林に向かって移動しているのを発見。友好国の友軍がこの一群と交戦を開始したのを確認。13時52分、無人機は2発のレーザー誘導爆弾GBU-12で攻撃し5名の反乱武装兵が死亡。反乱武装勢力は再集結して無人機は再び交戦。1発のヘルファイヤー・ミサイルで攻撃し3名の反乱武装兵が死亡。14時20分、無人機は3名の反乱武装兵が携帯型対戦車砲(RPG)とAK47ライフルで武装し、(41RQQ449900)の地点から西に向かっているのを確認。無人機は1発のヘルファイヤー・ミサイルで攻撃。1名の反乱武装兵が死亡。9名の反乱武装兵ではない人々が死亡。」

 この「反乱武装兵ではない人々」とは一般民間人のことであろう。

 「2009年8月19日:第2軽装甲偵察大隊が無人機プレデターを用いてタリバン戦闘員を確認。白いトラックに乗車している。この敵勢力は地中にある武器庫から武器を運び出しているところが確認されている。これを受けて無人機はこの白いトラックに1発のヘルファイヤー・ミサイルで攻撃。6名の敵が死亡。連合国側の被害はなし。」

 これはタリバン戦闘員たちが武器を仲間に輸送しようとしていたところ、無人機で発見されて、そのままミサイルを撃ち込まれたことを意味している。無人機を使った日常的な軍事作戦の様子が、淡々と記されている。

実は無人機は故障ばかりだった

 「アフガン戦争文書」で無人機関連の報告書を追っていて驚かされるのが、事故や故障の多さである。

 「2009年10月17日:1300頃、ANA(アフガン国軍)は、20名ほどの反乱武装兵が干上がった川床にポジションを取るために南へ移動しているとの情報を入手。1400頃、無人機「レイブン(Raven)」が発車され、指定された地点へと向かった。しかし、川床で敵を確認することは出来なかった・・・(中略)無人機がUターンをしているとき、敵がいるとされたポジションから300メートルほどのところで、無人機は突然高度を失い墜落した」

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「シークレット・ファイル ~ウィキリークスの機密文書」のバックナンバー

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「曝されたCIAと米軍特殊部隊の「秘密戦争」」の著者

菅原 出

菅原 出(すがわら・いずる)

ジャーナリスト/国際政治アナリスト

アムステルダム大学政治社会学部国際関係学科卒。在蘭日系企業勤務、ジャーナリスト、東京財団リサーチフェロー、英国危機管理会社役員などを経て、現在、国際政治アナリスト

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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