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中国赴任者には赤いネクタイを贈る

【インタビュー編】日系トップになったキヤノンの心意気

  • 坂田 亮太郎(北京支局長)

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2011年2月1日(火)

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 日経BPコンサルティングが実施した「ブランド・チャイナ」について、日経ビジネス・オンラインではこれまで3回にわたって記事をお送りしてきました。調査は全世界の500の企業ブランドを対象に、上海と北京に住むビジネスパーソン2万1000人にブランドの「想起率」を評価してもらったものです。

 その結果、日系企業のブランド認知度は欧米に比べて総じて低いことが判明しました。ハイアールやレノボなど地の利を生かした中国ブランドだけでなく、マイクロソフトやアップルそしてノキアといった欧米ブランドと比べても日系ブランドの存在感は希薄だったわけです。

苦戦する日本企業 トップ30に入れず
日本のブランドが「正直」と思われないワケ
あなたの会社は「一番」だと誇れるものがありますか

 そんな厳しい状況の中でも気を吐く会社があります。上海地区で34位に食い込んだキヤノンです。トップ30位は逃したものの日系企業としては最高位を獲得。「先見性」や「信用力」などの項目では高い評価を得ました。そこでキヤノン中国の小澤秀樹社長に、中国におけるブランド戦略について語ってもらいました。

「ブランド・チャイナ」については、「日経ビジネス」2010年12月20日号でもリポートを掲載しています。

―― キヤノンは中国で企業ブランドのロゴを、「Canon」だけでなく「佳能(ジャーノン)」という漢字表記でも表記しています。

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 私は2005年4月に中国に赴任しました。来てみて驚いたのは「Canon」というブランドの認知度があまりに低かったことです。一般の中国人に「Canon」という文字だけ見せて、知っていますかと聞いてみても弊社のブランドであると認識できる人はほとんどいなかった。これはまずいと思いました。

 原因を調べてみると、中国ではアルファベットの認識率が高くないことが一因でした。中国語には外来語をすべて漢字に置き換えるルールがあります。だから中国人にとってアルファベットの文字列というのは馴染みにくいという要因があるのです。

 いろいろ考えているうちに、弊社が中国で法人登記している「佳能」を使えばいいじゃないかと思い付いたのです。「ジャーノン」という中国語の読み方は「キヤノン」に似ているし、そもそも「素晴らしい能力」という意味もある。これを使わない手はないと思いました。

アルファベットは「読む」、漢字は「見る」

 ブランドのロゴに漢字を入れようと考えたのは自分の体験もあるのです。私は中国に来る前に香港に赴任していたこともありました。香港には街中の看板にたくさんの企業ブランドが掲げられていますが、クルマの中からそれらを眺めていてアルファベットのロゴは分かりづらいと言うことに気が付きました。

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 なぜかというと、アルファベットの場合は文字を左から右へ読んでいかなければなりません。高速道路を走っている場合などは一瞬で通り過ぎてしまうため、どこの会社のブランドだが分からないこともよくあります。それは漢字圏で育った日本人だからなのかもしれませんが、同じ漢字を使う中国人についても同じことが言えるんじゃないかと思ったのです。

 「読む」必要があるアルファベットに比べて、漢字の場合は「見る」だけで文字が頭に飛び込んでくる。アルファベットに比べれば文字数は圧倒的に少ないので一瞬で認識してもらえる。しかも漢字には1文字1文字に意味もある。だったら漢字を使わない手はないと考えたんですよ。

 仮にアルファベットだけで広告を出してブランドを認識してくれたのが3割だったとしたら、13億人の人口を抱える中国の場合には4億人にしか伝わっていない計算になります。高いお金を支払って広告しているのに残りの9億人に届いていなかったとしたら、こんなムダなことはありません。

 とりわけこの広い中国には様々な地域があり、そこにいろんな階層の人が住んでいます。だから例えアルファベットの認識率が低いところであっても、漢字ならほぼ100%の人に分かってもらえます。

―― 中国で漢字を使うメリットは分かりました。とは言え、ブランドのロゴについて各社とも厳格なルールがあります。中国だけロゴをダブル表記することに対して、本社から「待った」はかからなかったんですか。

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