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オバマ大統領が韓国から学ぶこと

第19回:新たな韓韓連合なるか、サムスンとLGが連携模索

2011年2月8日(火)

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 オバマ大統領の2011年一般教書演説では、企業活力と技術革新を訴える一方、中国やインドなど新興国との外交を強化する方向性が演説全体にちりばめられていた。これは、成長力のある新興国市場を開拓し、米国の輸出・雇用増につなげる経済外交を積極的に展開するという強い意志の表れと読み取れる。

 これに対して日本経済新聞の社説では、「世界を引っ張る超大国ではなく、経済発展を遂げようとする新興国の指導者の演説にも聞こえた」と評している。米国は、まるで先進国から新興国に後戻りするかのようだが、初心に戻って新興国のような気慨を持って一からやり直そうという決意表明をしているのであろう。

韓国7回に対して日本はゼロ回

 その一般教書演説で鮮明になったのは、米国が韓国から学ぼうという姿勢だ。韓国(コリア)に関する言及が7回もあった。7回の内訳は、模範事例が2回、米韓FTAが2回、北朝鮮核問題が3回だ。

オバマ大統領の一般教書演説でのコリア(Korea)発言
模範事例
(2カ所)
In South Korea, teachers are known as “nation builders.” Here in America, it’s time we treated the people who educate our children with the same level of respect.
Our infrastructure used to be the best ? but our lead has slipped. South Korean homes now have greater internet access than we do.
米韓FTA
(2カ所)
And last month, we finalized a trade agreement with South Korea that will support at least 70,000 American jobs.
Before I took office, I made it clear that we would enforce our trade agreements, and that I would only sign deals that keep faith with American workers, and promote American jobs. That’s what we did with Korea, and that’s what I intend to do as we pursue agreements with Panama and Colombia, and continue our Asia Pacific and global trade talks.
北朝鮮核問題
(3カ所)
Because of a diplomatic effort to insist that Iran meet its obligations, the Iranian government now faces tougher and tighter sanctions than ever before. And on the Korean peninsula, we stand with our ally South Korea, and insist that North Korea keeps its commitment to abandon nuclear weapons.

 模範にする事例は、教育面で「韓国では教師が国の建設者として位置づけられている。米国も教育者をこのような水準で尊敬しなければならない」、インターネットのインフラ面で「韓国の家庭は米国を上回るインターネット接続環境を持っている」と述べられている。

 一方、対照的に日本に対する言及は、全くなかった。これに対して共同通信は、「米国は、日本には模範とすべき点がないと判断したようだ」と報じた。

 オバマ大統領は、教育とインターネットインフラ面で韓国から学ぶ点があると述べたが、これは米韓同盟、米韓FTA発効、北朝鮮問題などを意識しての単なるリップサービスだったのか。それとも米国が、韓国から学ぶ時代となったことを意味するのだろうか。

 もし米国が本当に韓国から学ぶ覚悟をしたのならば、次は韓国の経済外交やFTA戦略、さらには新興国ビジネスモデルやICT戦略も学ぶと言い始めるだろう。オバマ大統領の頭の隅には、2010年11月ソウルで開催されたG20で韓国が議長国として見事に先進国と新興国の橋渡し役を果たした姿が印象深く残っているのかもしれない。

 今や「韓国から学ぶ」というブームは、新興国のみならず、日本や米国など先進国にも及び始めているようだ。ただ、新興国と先進国では、その意味合いが少々違う。先進国では、韓国から学ぶというよりも、韓国より努力を怠った点や新興国を偏見を持たずに捉えられなかった点などを、振り返るきっかけにした方がより効果的かつ現実的ではなかろうか。

 こうして、米国からも注目を集める韓国。その背景には、昨今、韓国経済や韓国企業の躍進により、その経済政策や経営者の手腕が世界が関心を寄せるようになった。しかし韓国企業がさらなる躍進を遂げるには、経営者たちの絶え間ない挑戦と経営手腕の進化が求められる。

 そこで、韓国経済の次世代のニューリーダーと目されている韓国財閥の3代目オーナー経営者たちの新たな動きを探ってみる。

 2011年1月に米国ラスベガスで全米家電協会主催の世界最大の家電展示会「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)2011」が開催された。このCESには、LG電子の具本俊(ク・ボンジュン、59歳、具本茂会長の弟)副会長兼CEO、サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン、42歳)社長、現代自動車の鄭義宣(チョン・ウィソン、40歳)副会長、SKグループの崔再源(チェ・ジェウォン、47歳、崔泰源会長の弟)首席副会長などが集結した。これらの韓国財閥は、これまで業種をすみ分けることによって共存共栄を図ってきた。しかし、ここへきて産業の融合・複合化や他の韓国財閥との連携を模索するような動きを見せ始めている。

 サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)社長は、自社の最高経営陣を伴ってCES展示場の自社のブースをはじめ、ライバル社のソニー、パナソニック、シャープなどのブースも見て回った。特に、次世代テレビ市場の主流となる3Dテレビやスマートテレビに興味を示していた。李社長がCESに参加するのは、今回で5回目であるが、社長の立場で参加するのは初めてだ。李在鎔氏は、2010年12月に副社長から社長に昇格したばかりだからだ。

 また、李社長は現地での記者会見で、「李健煕(イ・ゴニ)会長の限りなく挑戦する点や、すべての事物を立体的かつ総合的に捉える観点を学ぶため、日々努力している」と述べた。李社長は、常に稼ぎ続けてきた父の偉大さを身にしみて感じ始めているのだろうか。

 サムスン電子は、スマートテレビやスマートフォンを戦略新製品とする一方、グローバル企業と戦略的関係を強化し、未来新産業の基盤を構築するための第一歩を踏み始めている。今年は、半導体に10兆3000億ウォン(7548億円)、液晶パネルに4兆1000億ウォン(3004億円)、表面実装部品(SMD)に5兆4000億ウォン(3957億円)など、計23兆ウォン(1兆6854億円)の設備投資を行う計画だ。また、数年内には世界の電機メーカー初の売上高2000億ドル、2020年4000億ドルを達成することを目標にしている。

 サムスン電子の2010年業績は、売上高が前年比13.4%増の154兆6300億ウォン(11兆3313億円)、営業利益が同58.3%増の17兆3000億ウォン(1兆2677億円)。年間売上高で150兆ウォン、営業利益で15兆ウォンを突破したのはこれが初めてだ。世界的な景気低迷によるIT需要の鈍化や、メーカー間競争の激化という厳しい経営環境の中でも、半導体と携帯電話の主力事業が差別化された競争力を維持し、市場での主導権を確保したことが好調の要因と分析されている。

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