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働き方が変わる! クラウドソーシングがもたらす衝撃

米国の労働者は、途上国の低賃金労働者との競争へ

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2011年2月8日(火)

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Rachael King(Bloomberg Businessweek記者、サンフランシスコ)
米国時間2011年2月1日更新「 Meet the Microworkers

 ジュリア・リーさん(36歳)は、米クラウドソーシング会社トンガル(本社:カリフォルニア州サンタモニカ)のプロジェクトの話を最初に聞いたとき、同社が詐欺を働いているのではないかと疑った。同社は企業向けオンライン動画コンテンツを制作するアイデアを募集しており、優秀なアイデアの提供者に報酬を支払うというのだ。同社に動画制作を依頼する企業――米玩具大手マテル(MAT)や米保険大手オールステート(ALL)、米製菓会社ポップチップスなど――は通常、トンガルのウェブサイトに掲載したプロジェクト1件当たり1万5000〜2万ドル(120万〜160万円)の料金を支払う。

 トンガルは企画コンテストのような形で、依頼されたプロジェクトを遂行する。だが、コンテストは勝者の総取り制ではない。プロジェクトを作品企画や映像制作など複数の工程に分け、各工程で優秀者を決める。まず、作品企画で優秀者の上位5人に報酬を支払う。その後、映像制作工程の参加者は、この5つの作品企画を基に動画コンテンツを制作する。

 リーさんが最初に応募したのは、ワインに関するiPhoneを対象にした30秒広告の作品企画コンテストだった。この企画で、リーさんは1000ドル(約8万2000円)の報酬を得た。しかも、企画の作成には3時間しかかからなかった。さらにアニメ映像を自主制作して応募し、4000ドル(約33万円)を獲得した。

 応募した企画アイデアや制作映像が上位5位に入選しなかったプロジェクトもある。その場合は一切報酬を得られない。それでも、この1年に約100時間の作業で6000ドル(約50万円)以上を稼いだ。時給換算で60ドル(約5000円)になる。「おかげで、クレジットカード請求の支払いが楽だった」とリーさんは語る。

 こうした仕事はリーさんに、勤務先以外からの収入をもたらしただけではない。美術専攻で修士号を取った芸術的才能を生かすこともできる。彼女は「いつか映画を制作するために資金をためたい」と抱負を語る。

業務を細分化し、インターネットを使って仕事の担い手を探す

 業務を細分化し、インターネットを使って仕事の担い手を探す。こうしたビジネスモデルは、約10年前に米クラウドソーシング会社ライブオップスが初めて事業化した。ライブオップスはコールセンターの働き手と契約を結び、コールセンターに入った電話をインターネットで彼らに転送する。働き手には、30分単位で報酬を支払う。

 米アマゾン・ドット・コム(AMZN)は2005年、クラウドソーシングサービス「メカニカルターク」を開始した。メカニカルタークは依頼した仕事に応じて報酬(多くの場合、50セント以下の少額報酬)を支払う。依頼する業務は、ウェブページの記載内容に誤りがないかの確認や、録音データの文字起こしなどの簡単な作業だ。

 こうしたビジネスは「クラウドソーシング」や「ヒューマンクラウド」、「マイクロワーク」など、さまざまな名称で呼ばれている。世界中の働き手を対象に、インターネットを使って短期のプロジェクトを依頼し、時給数ドル〜数百ドル(数百〜数万円)を支払う。仕事に要する時間は、数分で終わるものもあれば、数日かかるものもある。仕事を葉中する企業側には、さまざまなメリット――多くの働き手を集めてプロジェクトを早期に完了できる、ニッチな専門性を持つ人材を確保できる、無駄な出費を抑えられる、社内の資源を有効活用できるなど――がある。

 生活コストが高い欧米の労働者はクラウドソーシングによって、発展途上国の労働者と直接仕事を奪い合う事態に直面する。とはいえ、フリーランスで働く多くの人々は、場所や時間に制約されることなく、これまで以上に柔軟に働く機会を得られる。

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