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ヴァージン航空、米国での挑戦

カリスマ経営者、リチャード・ブランソン氏の戦い

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2011年2月14日(月)

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Brad Stone
米国時間2010年12月29日更新「Will Richard Branson's Virgin America Fly?

 晴天で風が強い12月のある朝、およそ祝祭にふさわしくないダラス・フォートワース(DFW)空港の滑走路脇で、ヴァージンアメリカのお祭り騒ぎが始まった。4頭のロングホーン牛が囲いの中でゆったりとたたずむ横で、トム・レパート・ダラス市長などのお偉方がポークリブにかぶり付き、投げ縄芸人がロープをくるくる回している。

 祭りの目玉は、主催者サー・リチャード・ブランソン、60歳だ。美食家としても有名な億万長者、英ヴァージングループ創業者である。彼はパーティーの中心に居ながらにして、敵地への侵略を試みていた。

1日765便の大手に4便で対抗

 その敵、アメリカン航空(AMR)は、発着数で全米4位のDFW空港の航空交通をほぼ独占している。同社がダラスから飛ばしている飛行機は、系列会社も含めると1日約765便に上る。これは、DFW空港発の便全体の85%以上を占めている。これに対し、保有機数36機、従業員1700人という弱小ヴァージンアメリカは、ロサンゼルス便とサンフランシスコ便を1日2便ずつ、わずか4便でこの空港に新規参入したのである。    

 しかし、カウボーイブーツに革ズボン、カウボーイハットをかぶらず手に持っている――金髪の巻き毛を隠したくないようだ――ブランソン氏は、パトロール中の装甲車のようにパーティーの横をアメリカン航空の旅客機がゆっくり走行するのにもひるまない。「みなさんは選ぶことができます」。ブランソン氏は集まった200人ほどの従業員や地元政治家、メディアに向かって語りかけた。「あの飛行機に乗って、あの会社風のサービスを受け、そこに居る動物に少し似た扱いを受けることもできます」と牛たちを指し示し、「あるいは、ヴァージンの飛行機に乗って楽しい時間を過ごすこともできます」と言った。

エアラインランキングで1位を獲得

 この3年というもの、さまざまな逆風――厄介な規制や有力なライバルの存在、景気後退や燃料費高騰によって航空業界全体が絶えず損失を出す傾向にあった――にもかかわらず、ヴァージンアメリカの「楽しい空の旅を」というコンセプトは有望視されていた。だが現在、同社は岐路に立っており、その未来は全く保証されていない。

 ヴァージンアメリカは、いわゆる「レガシーエアラインズ(航空自由化前からある大手航空会社)」の窮屈で退屈な空の旅の代案を提供している。同社が使っているジェット旅客機、エアバスA319やA320は比較的新しく、全座席の後ろに機内娯楽装置が付いているし、全機で無線LAN(Wi-Fi)を使ったインターネット接続が可能である。その結果、ヴァージンはこの3年間に、「コンデナスト・トラベラー」や「ザガット」といった雑誌の国内線ランキングで何度も1位を獲得した。

 西海岸のIT業界など一部に熱烈なファンが存在する。マイスペース(NWS)元社長のジェイソン・ヒルシュホーン氏は、「ヴァージンアメリカの飛行機は清潔だし新しい。機内の音楽は良いし、ムード照明は気分が落ち着く。とにかくこれが良い」と言う。同氏はできる限りヴァージンアメリカに乗ることにしている。

 オタクのファンと賞。これが、この歴史の浅い航空会社が今のところ手にしているすべてだ。空は残酷なほど競争が熾烈な市場で、路線と主要空港を大手が独占し、マイレージプログラムで顧客を囲い込んでいる。1978年の航空自由化以降、100以上の小規模航空会社が現れては消えていった。格安航空のジェットブルー(JBLU)は数少ない生き残りである。

 2010年11月、ヴァージンアメリカは売上高2億200万ドル、利益750万ドルという同社初の四半期黒字達成を発表した。しかし、2010年前半は2250万ドルの赤字で、2004年の創業以来の損失は4億ドルを超えている。元アメリカン航空幹部で現在ヴァージンアメリカのCEO(最高経営責任者)を務めるデービッド・クッシュ氏は、2011年は通年黒字を達成すると約束している。

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