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米国でいま最も注目を集める経済学者:シカゴ大のラジャン教授(2)

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2011年3月1日(火)

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Peter Coy(Bloomberg Businessweek経済担当エディター)
米国時間2011年2月10日更新「 Charting the Economic Fault Lines

(前回記事はこちら

ポール・クルーグマン教授との論争に参戦

 結局、ラジャン教授の警告が的中したのは言うまでもない。だが、同教授はフォールト・ラインズで260ページにわたって、ただ「それみたことか」と自分の主張の正しさを力説しているわけではない。同書は危機の根本原因をあぶり出し、次の危機に備えて経済システムをより安定したものにする方策を示している。さらに、政府を全く信用しない市場主義信奉のリバタリアンと、自由市場を全く信用しない左派リベラルとの間に存在する認識の隔たりを埋めようとする試みもしている。

 ラジャン教授は本来「淡水派」で、ベン・バーナンキFRB議長があまりに長期にわたり超低金利政策を続けていることで資産バブルを再発させる恐れがあると懸念する。この点で、ラジャン教授は米ブッシュ前政権で財務次官(国際担当)を務めたジョン・B・テイラー氏などの保守派と同意見だ。

 また、同教授は金融危機を招いた元凶として、米政府系住宅金融機関の連邦住宅抵当公社(ファニーメイ、FNMA)や連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック、FMCC)によるサブプライムローンへの過剰な資金供給や、低所得層が多いとされる地域への住宅ローン融資を拡大するよう金融機関に圧力をかけた米地域再投資法を挙げている。

 こうした意見は「海水派急先鋒」の反発を買った。ノーベル賞学者で米ニューヨーク・タイムズ紙のコラムニストでもある米プリンストン大学のポール・クルーグマン教授は、米書評誌ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックスでフォールト・ラインズを激しく批判し、「主として政治的な動機で広められた根拠のない説を鵜呑みにしている」とラジャン教授を非難した。

 これに対し、ラジャン教授は、米保守系シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)の機関誌『アメリカン』で、「多くの誤謬」と題した論説を発表して反論した。論説の紹介文にはこう書かれている――「ポール・クルーグマン氏は、他のエコノミストを政治的急進論者と位置づけることで、その信頼性をおとしめられると考えているのかもしれない。だがクルーグマン氏の主張こそ誤謬に満ちており、著しく説得力を欠いている」。

 これは紛れもなく、シカゴ学派を代表する経済学者ミルトン・フリードマン氏とローズ・フリードマン夫人のサイン入りポスターをオフィスの壁に貼っている経済学者にふさわしい主張と言えよう。

インドでの生活が格差に目を向けさせる

 ラジャン教授の思想信条は保守かもしれないが、その心は弱者への思いやりに満ちている。同教授は「サブプライムローンの過剰融資は、所得格差の拡大をはじめとする重大な根本問題に対処しようとした、誤った試みだった」と分析している。同教授は統計データを示しながら、米国の高所得層の経済状況は問題ないが、中低所得層の経済状況は悪化していると指摘する。

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