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オバマ対共和党:来年度予算案の興亡始まる

再燃するケインズ対ハイエク論争

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2011年2月25日(金)

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Mike Dorning(Bloomberg News記者)
米国時間2011年2月17日更新「 Obama's Budget and Its Discontents

 米バラク・オバマ大統領は、就任後2回の予算編成で、危機対応型の予算を組んだ。歴史的な不況を乗り切るため、景気刺激策や救済措置、失業手当給付など、歳出を大幅に拡大した。オバマ大統領は「必要な措置を取った」と胸を張る。

 オバマ政権は2011年2月14日、3回目の予算案を米議会に提出した。オバマ大統領は、自身の国家ビジョンに沿った予算案を示した。つまり、大統領は自分の意向通りの予算案を提出した。

 オバマ大統領の予算案の根底には、経済を主導する戦略的役割を政府が担うべきだという理念がある。時として政府が勝者と敗者を決定し、特定の産業や技術に資金を供給して、雇用創出や経済発展の牽引力になるよう仕向ける。これに対し、共和党は「民間投資家が自由に使える資金を増やし、独自の判断で最も利益が見込めそうな分野に投資できるようにすべきだ」と考えている。

 その結果、今年の連邦政府予算をめぐる対立は、大恐慌時代の1930年代にジョン・メイナード・ケインズとフリードリヒ・ハイエクが経済論壇で繰り広げた論争に大きく似通ってきている。オバマ政権と議会民主党は、「政府が介入して経済不均衡を是正する」と提唱した英経済学者ケインズの理論を参考にしている。一方の共和党は、自由市場主義のオーストリア学派を代表するハイエクの理論を信奉している。政府による介入は、好意的に言っても、経済効率を妨げる。悪く言えば、単なる社会主義にほかならないと主張する。

オバマ予算案の焦点:教育と環境の注力、増税を含む財政再建

 オバマ大統領は2012年度(2011年10月~2012年9月)予算案の中で、米国の国際競争力を強化するため、比較優位を高めるべき分野を重視している。選ばれた主要な分野の1つが教育だ。原案では、K-12(幼稚園から高校までの教育)の教育プログラムの予算を7%近く増額する。クリーンエネルギー技術(特に電気自動車)も、大統領の後ろ盾を得ている。高速鉄道とブロードバンドインターネット接続の分野も同様だ。一方、石油・天然ガス会社は補助金を大幅に削減された。

 オバマ大統領の予算案には、当然ながら、経済的な配慮だけではなく、政治的な配慮もある。無党派層の有権者は膨大な財政赤字を懸念している。米政府の2011年度(2010年10月~2011年9月)の財政赤字は対GDP(国内総生産)比10.9%の1兆6000億ドル(約130兆円)に達する見通しだ。財政赤字に対する懸念を踏まえ、今回の予算案で、2015年までに財政赤字を対GDP比3.2%の6070億ドル(約50兆円)に圧縮する方針を示した。この水準なら赤字は発散せず、財政赤字の拡大規模は米経済の長期的な成長率と同程度にとどまる。

 この案を成立させるためには、オバマ大統領は共和党を説得し、今後10年で1兆1000億ドル(約90兆円)の増税への支持を取り付ける必要がある。この措置は、米ブッシュ政権が引き下げた相続税と富裕層の所得税を8070億ドル(約70兆円)増税する案などを含む。

 この増税が実現できると考えるのは楽観的すぎるかもしれない。とはいえ、オバマ大統領は経済の見通しについて慎重な見方を示している。大統領は今年の平均失業率が9.3%に高止まりし、2015年までの失業率も6%以上にとどまると見ている。米経済の成長率も、今年はやや控え目の2.7%と想定している。2013年に4.4%まで上昇した後、2015年はやや低下して3.8%になると予想している。物価上昇率は今年1.3%と鎮静を保ち、2020年代まで2.1%を超えることはないと見ている。

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