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ジレンマに陥る中国の原発政策

温家宝首相は「とにかく、安全第一だ」と訴えるが…

2011年3月31日(木)

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 「仮に北朝鮮の核施設で爆発や放射性物質の漏洩が発生した場合、最悪の状況を想定すると、中国国民の4分の1が人体に被害を与えるレベルの放射線を浴びることになる」

 「今回、福島で起こった核危機は、中国の北朝鮮核問題に対する政策をより慎重で、保守的なものに転換させることは間違いない」

 筆者は現在この原稿をシンガポールのマンダリン・オーチャード・ホテルで書いている。3月26日、この場で開かれた『Sing Peace Forum on China-Japan-Korea』に日本側のプレゼンテーターとして出席した。中国側の代表は中国人民解放軍少将で、第11回全国政治協商委員でもある羅援氏であった。メディアにもしばしば登場し、人民解放軍のスポークスマン的な役割を果たしている人物である。

 その彼が冒頭の発言をした。羅少将のプレゼンテーションのテーマは『北東アジアの安全保障と中国の政策主張』で、日本の原発問題とは直接関係ないものであったが、それでも自らの発表の中で、ピンポイントで日本の現状に触れた。

 「今回自然災害に遭遇した日本の状況をとても悲しく思っている。亡くなられた方々には心より哀悼の意を表したい。日中最大の脅威は歴史問題でも、領土問題でもなく、自然災害であることを認識した。こういう時こそ、両国が1つになるべきだ。中国としても協力を惜しまない」

シンガポールの市民が日本への募金活動

 同フォーラムを主催したのは南洋理工大学。シンガポールという第三者的な場所において、「日中韓にとって、今は死活的に重要な時期である」という認識の下に実行された。

 司会進行はシンガポール『聯合早報』前編集委員で、現在は香港フェニックステレビでコメンテーターを務める杜平氏が担当した。同氏が前日の夕食会で「加藤さん、冒頭でぜひ地震やその後の状況に関して触れてください」「午後のパネルディスカッションでは、日中韓が自然災害に対して、いかに協力して取り組んでいけるか、議論しましょう」と提唱した。

 筆者が何を言いたいかというと、異国の地で開催される各種イベントにおいても、日本の被災地の状況や原発施設の問題などが注目され、議論されているということだ。

 日曜日にシンガポール市内を歩いたが、200メートルおきくらいに、「日本の皆様が現在大変な困難に見舞われています。少しでも、私たちにできることをしましょう」というプラカードを掲げ、被災地への募金活動に取り組んでおられる市民を見た。皆、同じユニフォームを着ていた。自費で作成したのだという。

 募金活動のメンバーには若者からお年寄りまでおられた。人種の多様性に富むシンガポールゆえ、日本人やインド人、欧米人も参加していた。最も多かったのは華人で、中国大陸から来ていた人も多かった。世界が日本に注目してくれている。みんな、当事者意識を持って、日本の現状と困難を考え、行動に移してくれている。私たち日本人は、国際社会からどう見られているか、という問題に、少しでも目を向ける必要があるのではないか。

コメント6件コメント/レビュー

中抜きが平気で当たり前に行われている国で、原発だけが良質のセメント、建材で作られてるとも思えず、それを国民は知ってるから、温家宝さんは「大丈夫!」とことさら強調。危ないことを表明したようなものです。さらに危惧するのは、肝心のウラン燃料も中抜きされてませんか、ってこと。どこかに売り払ったってことも考えられます。チベットあたりの原水爆実験については、国民のほとんどが知らないと思います。マスメディアに載らないし、一般市民はおろか、学生だってアニメや映画やゲーム、ネットショッピング以外にPCを活用しません(エリート大学のエリートはしりませんが)。知りたくないと言う潜在意識も働くかもしれませんね。知っても、どうしようもないし。(2011/04/02)

「加藤嘉一の「脱中国論」現代中国を読み解く56のテーゼ」のバックナンバー

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「ジレンマに陥る中国の原発政策」の著者

加藤 嘉一

加藤 嘉一(かとう・よしかず)

国際コラムニスト

現在米ハーバード大学アジアセンターフェロー。世界経済フォーラムGlobal Shapers Community(GSC)メンバー。中国版ツイッター(新浪微博)のフォロワー数は150万以上。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中抜きが平気で当たり前に行われている国で、原発だけが良質のセメント、建材で作られてるとも思えず、それを国民は知ってるから、温家宝さんは「大丈夫!」とことさら強調。危ないことを表明したようなものです。さらに危惧するのは、肝心のウラン燃料も中抜きされてませんか、ってこと。どこかに売り払ったってことも考えられます。チベットあたりの原水爆実験については、国民のほとんどが知らないと思います。マスメディアに載らないし、一般市民はおろか、学生だってアニメや映画やゲーム、ネットショッピング以外にPCを活用しません(エリート大学のエリートはしりませんが)。知りたくないと言う潜在意識も働くかもしれませんね。知っても、どうしようもないし。(2011/04/02)

(1)すぐに、全面的なセキュリティーチェックを実施すること(2)現在稼働中の原発施設に対する安全管理を強化すること(3)建設中の原発の審査すること(4)安全面で基準を満たさない原発は、建設を即時停止すること(5)これから建設する原発プロジェクトへの批准をより厳格にすること この内容じゃ今までなんにもやっていなかったことになりませんか?どうせ審査してもその通りに作らないから諦めていたのかも?放任、放牧、無抵抗、諦念・・・日本の原発反対派は向こうの原発に対してこそ大反対しなければね。(2011/04/01)

ん?新華社通信2011/03/26では、中国の風力発電能力は大きすぎて送電網整備が追いつかないほどなので、中国は以前から基本的に風力のような再生可能エネルギーを推進する政策ですよね。中国にとっては原発の建設ができるかどうかは、エネルギー政策上、日本ほど重大な問題ではない思うのですが。加藤さんの事実認識は正しいでしょうか?(2011/03/31)

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