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中国人経営者の慧眼

日本を軽視するな

2011年4月4日(月)

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 「日本、崩壊の10年」に突入かーー。こんなショッキングな記事が3月18日、中国の新聞「環球時報(ファンチウシーパオ)」に掲載された。東日本大震災により日本経済は痛恨の一撃を受けた。福島第1原子力発電所の事故を含め、震災後の混乱も収束していない。そのため日本はバブル崩壊後の「失われた10年」に続き、「崩壊の10年」に陥るのではないか。これが筆者の言いたいことのようだ。

 記事は琉球大学で働く中国人教授が寄稿した。日本に長く滞在してきたからこそ分かる日本社会の悪弊が今回の震災でより明らかになったと、教授は主張している。

日本は「終わった国」との見方も

 日本も随分と甘く見られたものだが、今の中国の雰囲気をよく表してもいる。2010年にGDP(国内総生産)で日本を凌駕した中国では、日本を「終わった国」と見下す向きがある。人口が減り既に元気を失っていた日本経済は今回の大震災で致命的な傷を負った、という見方だ。そこには、アジアの盟主が中国に移ったという驕りも垣間見える。

 中国通の方なら環球時報に掲載された意味もお分かりだろう。同紙は国際情報を売り物にしており、特に外国のメディアで中国がどのように報道されているかを詳しく報じている。ただ、最近は反日的な報道も目立っており、尖閣問題で日中関係が悪化した際には「沖縄の帰属問題も議論すべし」という内容の記事を掲載し、物議を醸した。

「環球時報」に「日本の力を過小評価するな」と寄稿した劉迎建董事長(写真:張 朋)

 この環球時報に3日後の3月21日付で反論が載った。書き手は中国の電子ブック市場で7割のシェアを握る漢王科技(ハンワンクァジェン)の劉迎建(リュウインジェン)董事長だ。劉董事長は地震が起きた直後の14日に、デジタルコンテンツ関連のイベントに出席するために東京を訪れていた。

 劉董事長は目の前の光景に驚いたという。地震が来る前に携帯電話に警報が届き、余震が続く中でも人々が整然と仕事を続けている。関東大震災や第2次世界大戦の後も、日本は危機的な状況に追い込まれた時ほど鮮やかに復興してきた。こうした日本の復活する力を過小評価してはいけないと、中国にはびこりつつある楽観論を強く戒める内容だ。

 日本経済が落ち込めば中国経済にも悪影響が出ることを経営者である劉董事長はよく理解している。被害の大きい東北地方は電子部品の世界的な供給基地でもある。中国のエレクトロニクス産業も影響を免れることはできない。

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「坂田亮太郎のチャイナ★スナップ」のバックナンバー

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「中国人経営者の慧眼」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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