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代替エネルギーによる発電も“巨人の国”流

クリーンテック先進国アメリカの実情(発電技術編)

2011年4月13日(水)

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 日本は今、東日本大震災に伴って起きた原子力発電所の事故によって、深刻な電力不足に陥っている。そのため、地球温暖化問題などで注目され始めていた太陽光や風力などの再生可能な代替エネルギーに対する関心が一段と高まり、原発に代わって安全な再生可能エネルギーによる発電を求める声も強まっていると聞く。

 ここアメリカでは日本よりも先に再生可能エネルギーが注目された。シリコンバレーでは2006年ごろから、いわゆるクリーンテックのベンチャー企業への投資が増え始め、2008年のピーク時の投資総額は20億ドル弱(約1700億円)に上った。石油で潤うテキサス州の出身でオイル業界に甘いと言われたブッシュからオバマに政権が代わって以降、再生可能エネルギー産業は全体的に勢いを増している。

クリーンテック:天然資源の消費や大気への温暖化ガス排出、廃棄物を減らすことができる、風力や太陽光といった再生可能な資源を生かした発電技術。さらにそれによって発電した電力を流すスマートグリッド(次世代電力網)や、住宅、ビル、新交通システム、さらには水や廃棄物処理までも含む一連の環境ビジネスを指す。

 しかし、技術的にもコスト的にも、太陽光などの再生可能エネルギーによる発電が従来の発電方式に取って代わるものなら、すでにそうなっているはず。なのに、いまだにちょっと石油や天然ガスの価格が下がると、勢いがすぐにしぼんでしまう。代替エネルギーとして「どれが良い・悪い」というイデオロギー的な是非論ではなく、「商売」の観点から見て、どう考えるべきなのだろうか。

 そこで、今回はシリコンバレーを中心とするアメリカの「電力問題への挑戦」について、シリコンバレーのクリーンテックベンチャーのコンサルタント会社、Cando Advisorsの安藤千春さんと阪口幸雄さん(ブログはこちら)のお2人にお話をうかがった。その模様を「代替発電技術編」と「節電・送電技術編」の2回に分けてリポートする。

アメリカの主役は風と太陽

 アメリカの現在の発電状況をエネルギーの種類別に見ると、石炭と天然ガスが7割を占め、原子力も2割に上る。「再生可能エネルギー」は少々増えているものの、まだ4%にすぎない。石油はもっぱら自動車のガソリンに回すためか、発電にはほとんど使われていない。

出典:EIA資料をもとに阪口幸雄さんが作成(阪口幸雄さんブログ
画像のクリックで拡大表示

 「自動車や飛行機を動かすための液体燃料としては、エタノールをはじめとするバイオ燃料などもありますが、実際には現在でも石油がほとんど唯一の有効な動力源です。それに対して、電気はその土地の特性に応じて、さまざまな材料から作ることができます」と安藤さんは語る。

Cando Advisorsの安藤千春さん(左)と阪口幸雄さん(写真:海部美知)

 アメリカでは、再生可能エネルギーの大部分を「風力」と「太陽」が占めている。バイオマスや海洋波、地熱などもあるが、そのウェートは小さい。「太陽」はさらに「太陽熱発電」と「太陽光発電」に分けられる。

 「現在商業化している発電技術のうち、技術革新のポテンシャルが最も高いのが太陽光発電でしょう。火力、水力、原子力、風力、太陽熱など、ほかのすべての発電技術が『タービンを回して電気を発生させる』というメカニカルな仕組みを持つのに対して、太陽光だけは、光起電力効果を使った可動部分のない仕組みです。そのため、半導体のように急速な技術革新でコストを下げることが期待できます」と安藤さんは続ける。

光起電力効果:物質に光 を照射することで起電力が発生する現象。

コメント10件コメント/レビュー

 耕作放棄地に太陽光発電パネルを設置、という安直、無考察なコメントに、唖然とした。耕作放棄地が、多くは、交通不便な、起伏の激しい場所にあり、しかも、分散点在していることを知らないようだ。そんな土地に太陽光パネルを設置しようとすれば、どれほど多額の費用を要するか、すこし考えれば分かりそうなものである。集光型太陽光発電のコスト見積りも、かなり手前勝手のように思う。「国民をバカにしている」と結ぶのは、あまりにも読者をバカにした表現である。(electron_P)(2011/04/24)

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「代替エネルギーによる発電も“巨人の国”流」の著者

海部 美知

海部 美知(かいふ・みち)

エノテック・コンサルティングCEO

ホンダ、NTT、米ベンチャー企業を経て、1998年にエノテック・コンサルティングを設立。米国と日本の通信・IT(情報技術)・新技術に関する調査・戦略提案・提携斡旋などを手がける。シリコンバレー在住。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

 耕作放棄地に太陽光発電パネルを設置、という安直、無考察なコメントに、唖然とした。耕作放棄地が、多くは、交通不便な、起伏の激しい場所にあり、しかも、分散点在していることを知らないようだ。そんな土地に太陽光パネルを設置しようとすれば、どれほど多額の費用を要するか、すこし考えれば分かりそうなものである。集光型太陽光発電のコスト見積りも、かなり手前勝手のように思う。「国民をバカにしている」と結ぶのは、あまりにも読者をバカにした表現である。(electron_P)(2011/04/24)

ずるするいくという筆者の意見に賛成。民間ベースの仕組みも考えるべきかもしれない。それこそ自然エネルギー論者に頑張っていただきたい。個人的にはまだ技術課題が多いように思うが…蓄電池、天候、価格、etc...▼1000億kWhを発電するのに2.5万haあればいいという愉快な説がコメントに出ているが、これは1000億kWと言いたいのだろうか?とすると機械技術の観点からして笑止。私の知る限りでは実測ベースとは思えない。その性能が実地で出ることはまず無く、あったとして晴天南中時のみ。雨どころか曇天でも大きく起電力は落ちる。その性能が出ても効率は解放測定の為、回路上で多くを損失する。ライン以外にもコンディショナーや二次電池で。自然エネルギーは年間総発電力で平均して考える必要があることを指摘しておきたい。▼余談:たぶん公称最大発電能力に面積をかけたのだろうと思って簡単に計算してみたら、効率40%でも1億kW…おや?1ヵ月あたりならだいたい合うか。私が計算ミスしていないとは言い切れないが…あと価格の試算では、設置費用の減価償却も含んでいるのだろうか?ひどく疑問。(2011/04/21)

個別の発電方式の発電量をベースにした省エネと組み合わせない戦術レベルの議論に過ぎないと思いました。日本がするべきなのは、省エネと自然エネルギーとスマートグリッドによる戦略的エネルギー自給である。現在ある技術では、発電効率40%でコストの安い、集光型太陽電池を休耕田(100万h a)に配置する事。土地が足りないなんて事ないんです。日本には土地が余ってるんです。実際には。1000億kwh発電するのに2.5万haあればいいんです。しかも、コストは4.25円/kwhなんです。49円/kwhなんて、とても古い数字です。集光型では、通常より100倍高い衛星用の発電効率40%の太陽電池素子をパネルを集光する事で、面積を1/500にすることができるので、パネルコストで実質1/5、発電効率は倍なので電力あたりのパネルコスト1/10になる。それを太陽を追従する台に載せればいいだけなのです。つまり、太陽電池の方が石油より安いんです。だけど、日本は原子力利権を追求する為に、こういう本当の情報を官僚が隠匿してきた。それが現実なのです。だから、技術が進歩しても49円/kwhなんです。今どき、普通の太陽電池だって29円/kwhですよ。国民をバカにしてますよ。(2011/04/14)

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