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日本製の紙おむつを買いだめる母親たち

その理由は放射能への不安だけではない

2011年4月15日(金)

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 EU、オーストラリア、台湾、中国、シンガポール、インドなどで、福島原発の周辺で採れた野菜や食品の輸入を規制する動きが広がっている。ところが韓国政府は、「放射性物質が検出された食品は日本政府が出荷を禁じている。そのため韓国が輸入規制をしなくても、そういう食品が韓国で売られることはない。安心してほしい」という立場を表明している。

 この政府の対応に対し、以下のような批判的が上がった。なぜ他の国は規制するのに韓国は規制しないのか? なぜ自分の手で検査せず日本任せにするのか? 国民の安全より日本企業を心配するのか? これを受けて農林水産食品部は、日本から輸入する畜産、水産物の精密検査を始めた。

 汚染水が海に流れたという報道があって以降、韓国では、産地に関係なく魚を食べなくなった。大型スーパーでは、放射線の数値を示す携帯型装置を水産物の上にかざしてチェックするようになった。顧客を安心させるためのパフォーマンスとしか思えないようなことをやっている。

 食品医薬品安全庁が発表したデータを見ると、韓国の食品輸入先は1位が中国、2位が日本となっている。2010年度の食品輸入件数は29万3995件、そのうち15.8%が日本からの輸入だった。日本から輸入される農産物の上位3位はメロン、かぼちゃ、コーヒー。加工食品では清酒、お菓子、ソース類が上位に並んだ。

日本製品は人気がある

 住宅街の小さいスーパーでも日本のチョコやお菓子を売っており身近なものになっている。大手スーパーには日本食品コーナーがあり、お菓子、ふりかけ、とんかつソース、梅干し、納豆、ジャム、インスタントラーメン、焼きそば、ホットケーキミックスなどがびっしり並んでいる。ソウル市内では日本食品専門スーパーも大繁盛している。

 ネット上には「日本産食品の輸入を禁止するべきだ」なんてコメントがたくさん載っている。だが、スーパーやディスカウントショップに行くと、ネットの議論とは全く逆の現実がある。震災の影響で日本からの輸入が途絶え、買いたくても買えない状況なのだ。

日本製紙おむつの買いだめが始まった

 このため韓国では日本の粉ミルクとペットフード、さらに紙おむつの買いだめが始まった。スーパーでは、日本メーカーの粉ミルク、紙おむつ、赤ちゃん用ウェットティッシュは即売り切れ、いつ輸入が再開されるか分からないという。

 韓国のテレビも、日本製の紙おむつをカートいっぱいに積み上げている母親たちの姿を報道した。3月23日には、ソウル発のロイターニュースにまでなった。ネットショッピングでも日本の紙おむつに注文が殺到し、サーバーがダウンしたという。買いだめによる品薄から値段が2倍以上に跳ね上がっている。

 そう言えば、金浦空港や仁川空港で手荷物が出てくるのを待っていると、必ずと言っていいほどキャリーバッグの間に紙おむつの段ボール箱があった。

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「日本製の紙おむつを買いだめる母親たち」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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