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党・政府の大学への干渉が深刻化

学生たちは海外への雄飛を夢見る

2011年5月2日(月)

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 4月15~24日にかけて、筆者は中国の5都市―広州、深圳、上海、南京、北京を回った。大学、メディア、政府、企業、書店などで、10日の間に合計30回の講演を行った。すべてのスケジュールを無事にこなし、現在は、北京の自室で本コラムを執筆している。

 講演の内容は、一貫して「日本の震災をどう見るか、何を教訓とするか」であった。大地震が発生した3月11日、筆者は東京にいた。1カ月が過ぎた4月11日から数日間、被災地を自らの足で歩いた。日本人として、この美しい国土をこれからどう立て直すべきか? 日本再生への切り札は何なのか? じっくり考えた。その過程を中国の国民に伝え、国際交流を通じて、海外からの英知を集結させようと、心がけた。

 本コラムでも、中国政府・国民が日本の震災をどう認識し、中国社会がそこから何を学ぼうとしているかを数回にわたって紹介してきた。日本の取り組みに対する中国の注目と関心はまだまだ続くであろう。中国人は、震災復興プロセスにおける経済協力に特に高い関心を示している。日本人自身が、明確なビジョンを官民一体となって国際社会に示すことが、内外からの信頼の獲得につながる。

中国の大学生は積極果敢

 前述した30講演のほとんどは大学での講義であった。広州の中山大学、上海の復旦大学、南京の南京大学、北京の北京大学など、中国で「重点大学」と呼ばれる大学の教壇に立ち、学生たちと徹底的に議論した。

 今を生きる中国の大学生は相変わらず積極的で、質疑応答ではほぼ全員が手を挙げてくれた。「海外へ行って己を試してみたい」という学生が多い。己の進路とキャリアを、国内の舞台だけで完結させようと考えている学生はほとんどいない。

 上記4大学の教壇で、「『卒業後、アメリカのハーバード大学へ行きたい』と考えたことのある学生は手を挙げてください」という臨時調査をしたところ、90%以上が手を挙げた。日本の若者が勝負していかなければならない隣国の同世代はなかなか手強いな、と感じざるを得なかった。

党・政府が思想教育を実施、カリキュラムにも口を出す

 大学生のチャレンジ精神に感心する一方で、気になる点もあった。

 今回筆者が赴いた広州、上海、南京の3都市は、「大学城」――「大学合併プロジェクト」とも呼ばれる――というプロジェクトを実施している。1990年代に国策として提起され、2000年以降、都市の郊外に複数の大学キャンパスを集中的に建設する動きが本格化した。大学間の距離が地理的に近くなった結果、「党・政府当局が自らの傘下にある大学機関を管理しやくなった。行政の教育現場に対する干渉が圧倒的に増えた」(上海某大学幹部)。

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「加藤嘉一の「脱中国論」現代中国を読み解く56のテーゼ」のバックナンバー

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「党・政府の大学への干渉が深刻化」の著者

加藤 嘉一

加藤 嘉一(かとう・よしかず)

国際コラムニスト

現在米ハーバード大学アジアセンターフェロー。世界経済フォーラムGlobal Shapers Community(GSC)メンバー。中国版ツイッター(新浪微博)のフォロワー数は150万以上。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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