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東日本大震災の損失補償にカタストロフィー債は役立たず?

大半の補償地域は東京だけ

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2011年5月13日(金)

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Bryan Keogh(Bloomberg News記者)
Oliver Suess(Bloomberg News記者)
Jesse Westbrook(Bloomberg News記者)

米国時間2011年4月21日更新「 The Trouble with Catastrophe Bonds

 ハルマゲドンのリスクをヘッジするのは容易ではない。例えば、カタストロフィー債券(CAT債)はどうだろうか。CAT債は、大災害が発生した場合、起債者である保険会社に資金を提供する債券だ。

 3月中旬、日本で地震や津波、さらに原子力発電所による危機的な事態が発生した。米リスク評価会社リスク・マネジメント・ソリューションズ(RMS)が4月12日に発表した推計によれば、東日本大震災による経済的被害額は2000億~3000億ドル(約16兆~24兆円)、世界中の保険会社の負担額は210億~340億ドル(約1兆7000億~2兆8000億円)に膨らむ可能性がある。

 こうした損害に対し、CAT債の保険が適用されるはずだと思うだろう。だが、CAT債は東日本大震災関連の損害補償にはほとんど役に立ちそうにない。多くのCAT債は、保険を適用する災害の種類や発生場所を厳格に制限する規定を盛り込んでいる。大半のCAT債は、東京での地震被害だけを対象にしている。東日本大震災の被災地は東京から約380キロメートル北東の地点だ。

 米銀大手JPモルガン・チェース(JPM)の保険資金運用業務部門のマネジングディレクター、トム・キーティング氏(英ロンドン在勤)は「CAT債は、適用条件を極端に限定している。CAT債で補償を受けるには、ピンポイントで条件に一致していなければならない」と指摘する。

大災害が発生しなければ投資家の利益 平均利回りは60%

 保険会社は、金融市場の投資家にリスクの一部肩代わりを求め、1990年代初めにCAT債を起債し始めた。米フロリダ州を襲った大型ハリケーン「アンドリュー」や米カリフォルニア州ロサンゼルス郊外のノースリッジ大地震によって大きな被害が発生したことを受けてのことだ。

 独ミュンヘン再保険会社(ミューニックリー)やスイス再保険会社(スイス・リー)などの再保険会社も、CAT債市場に積極的に参入した(従来、再保険会社はほかの保険会社に大災害への保険を提供していた)。米エーオン(本社:シカゴ)傘下の再保険仲介大手エーオンベンフィールドによれば、2010年末現在、CAT債の発行残高は125億ドル(約1兆円)に達している。

 CAT債市場は次のように機能する。まず保険会社が、特定の地域や期間において大災害が発生するリスクを分散するCAT債を発行する。買い手は、こうしたリスク投資に意欲的なヘッジファンドや年金基金などだ。保険会社はCAT債の満期までの期間、投資家に利息を支払う。大災害が発生しなければ、保険会社はCAT債が満期を迎えたときに元本分を返済する。一方、大災害が発生した場合、投資家は元本分の投資金の一部または全部を失うことになる。

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