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「記者160万人革命」~フェイスブックで報道が変わる

ファンページを良質な「市民ジャーナリスト・サークル」に

  • 加藤 靖子

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2011年5月16日(月)

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 アメリカの報道機関で、ソーシャルメディアを利用し、読者・視聴者との双方向性のコミュニケーションを用いた「ソーシャルジャーナリズム」の動きが加速化している。メディアの新たな基盤として急速に拡大しているのがフェイスブックだ。

 5億人のユーザー数を抱える世界最大のソーシャルネットワーキングサイトは、メディアにとっても読者獲得の場として大変魅力的だ。しかし、理由はそれだけにとどまらない。

 ツイッターはその速報性を武器に報道機関で活用されてきたが、140字という字数制限の縛りの中で情報を発信せざるをえない。だが、フェイスブックでは文字制限もなく、写真や動画を掲載しながら報道機関の資源を最大限に生かすことができる。またフェイスブックは、読者との関係を構築し、より双方向性を高めた「新しいジャーナリズムのあり方」を可能にしている。

 米調査機関ピューリサーチセンターは、米国のトップ25社のニュースサイトにおいて、消費者がどのようにニュースサイトに訪れているかを調査した。それによると、ニュースサイトへ直接訪れる人、グーグルで検索をかけてニュースサイトを訪れる人の他に、ソーシャルメディア、特にフェイスブックからのトラフィックが急増していることが分かっている。人気ニュースサイトの5つでは、フェイスブック経由で見に来る人が2番目か3番目に多いという。ニュースサイトにとって、フェイスブックにおける存在感が、成否に大きな影響を持っていることが分かってきた。

 4月5日、フェイスブックはジャーナリスト向けのファンページ「Journalists on Facebook(ジャーナリスツ・オン・フェイスブック)」を立ち上げている。情報収集ツールとしてフェイスブックを活用する記者向けに、利用情報を提供していく。同社メディアパートナーシップ担当のジャスティン・オソフスキー氏は、ブログを通してページ開設の目的をこう語りかける。

 「情報源を探したり、読者と交流したり、記事の更新をするのにフェイスブックを使う記者が増えている。この状況に対応し、現在進行形のリソースとなる」

 フェイスブックは2010年からメディアとの協力を進め、報道機関がフェイスブックを上手く活用できるよう、努力を続けてきた。現在約5億人のユーザーを抱えており、巨大化するソーシャルメディアを前に、報道機関がここを無視する手はない。

 一般企業は顧客の行動パターンに合わせて、フェイスブックをマーケティング戦略の一環として活用し、消費行動に結びつけようと努力を続けている。メディアの場合もまた、視聴者・読者の獲得の場としてフェイスブックを活用していかなければならない、というわけだ。

 フェイスブックのオソフスキー氏によると、フェイスブックは2010年から報道機関との協力を進めたことで、メディアのトラフィックを300%も増加させたという。

 だが、報道機関にとって、フェイスブックは「読者獲得」のツールにとどまらない。フェイスブック自体がメディアであることを忘れてはいけない。つまり、既存の大手メディアにとって、フェイスブックをどう位置づけて、連携を図るか、その戦略によっては「報道」という定義をも変えるポテンシャルを持っているのだ。

 これから、アメリカで静かに始まった「報道革命」を見ていこう。

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