• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

あなたの隣に中国人スパイはいる?

クラッキングからハニートラップまで、浸透する諜報活動

2011年5月18日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 日本でもさまざまな中国人コミュニティが増えてきて、中には人権問題や民主化問題に関する勉強会などもある。私は特定のグループに関わってはいないが、結構知り合いがいる。

 例えば中国人の友人Aさんがこう言うのだ。「Bさんは、信用できるんですか」。「え?」と聞き返すと、「Bさんは、中国大使館からお金をもらっている、と言う人がいるのです」と。

 またCさんは私にささやく。「Aさんとは、あまり付き合わない方がいいですよ。Aさんは中国の安全当局とつながっているかもしれない」。で、別の場面で「Cさんは、なんか怪しい。反体制的な言動を言っている一方で、中国で貿易の商売をしている。可能でしょうか?」とDさんが言う・・・。

日本人同士で疑心暗鬼になるのが思うツボ

 最近はそういう噂の対象が日本人にも広がってきており、Aさんは「昔は日本人は信用できると思っていたのですが、最近は中国政府のために働く日本人が増えてきて、気が許せない」とため息をつく。

 私はとりあえず、こう言っておく。「そうやって誰それが怪しい、といって中国人同士、日本人同士で疑心暗鬼になるのが、きっと中国当局の思うツボなんですよ。なぜなら中国当局にとって一番嫌なのは、みんなが結束して体制に批判的な世論を作り上げることでしょうから」「“工作員”でもいいじゃないですか。むしろ素知らぬふりで相手から情報を取るチャンスくらいに思えばいいですよ」

 しかし、そういう私もツイッター上で「赤子の手をひねるようにスパイなどに利用されるタイプだろう」といった中傷を見知らぬ人から受けたりしているので、知らないところで何かを言われているかもしれない。

 そんなふう中国人がすぐ「特務」や「間諜」を気にするのは、やはり中国ではそれほどに“スパイ”や“情報工作”、“ハニートラップ”が多いからだろう。最近も軍事機密をめぐるスパイ小説のような話が明らかになっている。

まるでジェームズ・ボンドの世界そのまま

 今年1月に台湾国防部は「台湾陸軍司令部の羅賢哲少将を中国に軍事情報を長期にわたって漏洩した容疑で逮捕した」と発表したが、この内幕が香港誌「前哨」5月号に掲載されていた。現役少将がタイ駐在武官の任にあたっていた時にハニートラップにかかり、中国に台湾の軍事情報を流していたとして、台湾を震撼させた事件である。

 羅賢哲が中国側に米国から購入していたハイテク通信システムの情報を提供していたことを米国に漏らしたのは、実は、中国国家安全部の前部長、許永躍の腹心の部下で、安全部弁公庁主任も務めたこともある安全部の中枢人物、国家安全部香港マカオ局長の周国民だったというのだ。米国側が台湾にこの事実を教えた。

 周国民は安全部の有能な工作員で、羅賢哲を中国側に寝返らせたのも彼の功績だという。しかし許永躍が愛人問題で失脚後は、香港マカオ局長に転勤させられていた。この時、米国情報局・台湾軍事情報局の美人諜報員に籠落され、羅賢哲が中国側に情報提供していたことを漏らしたという。羅賢哲逮捕の発表をうけて、安全部側が、内部にダブルスパイがいると確信して調査していた結果、判明した。周国民は安全部の核心にいた人物であり、これは1980年代以来の最大のダブルスパイ事件という。

コメント23件コメント/レビュー

大連からの引き揚げ者の両親から中国共産党の間違っている事を聞いて育ったお陰で左傾化がかっこいい時代でもマルクスでなく米国の自由主義を信じてきた。文革時代は悲しみ、改革開放時代は成功を祈ってきた。今、中国は1国2制度の矛盾のままで突き進もうとしてるが独裁で人権無視とアジアの盟主への野心を燃やし若者は支持をしている。戦前の国家総動員法にあたる国民動員法を海外の中国人にも義務ずけた。情報は貴重な戦略として使える。中国人は偏ったプライドを持ち金儲けしか興味がない。日本人独特の考え方や政治のしくみなど理解できない。かなりの日本人は中国人がしずかに日本社会に浸透しているのを知らない。共産党を褒めたりもする。毛沢東を選ばず蒋介石なら中国本土は台湾のように繁栄できた。全中国人は洗脳に気がついて反省するべき。(2011/05/20)

「中国新聞趣聞~チャイナ・ゴシップス」のバックナンバー

一覧

「あなたの隣に中国人スパイはいる?」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

大連からの引き揚げ者の両親から中国共産党の間違っている事を聞いて育ったお陰で左傾化がかっこいい時代でもマルクスでなく米国の自由主義を信じてきた。文革時代は悲しみ、改革開放時代は成功を祈ってきた。今、中国は1国2制度の矛盾のままで突き進もうとしてるが独裁で人権無視とアジアの盟主への野心を燃やし若者は支持をしている。戦前の国家総動員法にあたる国民動員法を海外の中国人にも義務ずけた。情報は貴重な戦略として使える。中国人は偏ったプライドを持ち金儲けしか興味がない。日本人独特の考え方や政治のしくみなど理解できない。かなりの日本人は中国人がしずかに日本社会に浸透しているのを知らない。共産党を褒めたりもする。毛沢東を選ばず蒋介石なら中国本土は台湾のように繁栄できた。全中国人は洗脳に気がついて反省するべき。(2011/05/20)

中国は、政府の統制が効いているので親族さえも信用できない(密告される)実例が多発している以上、他国にくれば信用しないのは当然。言い換えると、日本とは相容れない国。(2011/05/19)

■「今更?」という感じの記事ですが、実際に摘発例が出揃ってきたということで記事として取り上げられる材料が揃った時期になったんでしょうね。■日本ならもう10年以上前から怨の国(隠語w)から来た産業スパイが暗躍してますよ。日本が狙われる情報は政府系より産業関連や研究関連でしょう。あと、資産を蓄えてる高齢者層。■当時、複数の情報源から産業スパイの調査が入ってる事を察知したんですが、当時の上司(純技術系)がそういう問題にさっぱり反応せず、取引先等を守るためやむなく独断で対処しました。いや、ガセ掴ませて帰しただけですが。その後のスパイしてきた企業の業績を見る限り、ガセに引っかかった形跡が見えました。私(一応技術屋)のほうがよっぽど悪党だったということで。■日本でも営業のベテランは相当情報戦に通じています。私は若い頃にそういう営業さん達と一緒にやってたのが良かった(悪かった?)ようです。■企業がすぐ取れる対策としてはそういうベテランの営業さんとITに詳しい若い人を組ませて事に当たらせるってところでしょうか。凸凹コンビって感じでハリウッドの映画みたいですが、私の場合はそれでした。(2011/05/19)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

(マンションの即日完売という)異常な状況が、普通のところに戻ってきたのです。

沓掛 英二 野村不動産ホールディングス社長