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韓国にとって日本は信頼に足るパートナーか?

  • 道下 徳成

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2011年6月1日(水)

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 地震、津波、原発事故--3つの打撃が日本を同時に襲った。そんな日本に対して世界中が同情を寄せた。多額の義援金が寄せられただけではない。被災者の捜索要員や原発の技術者など、専門家を派遣してくれた国もある。

 しかし、我々は、これを喜ぶだけでよいのだろうか?

 世界の国々が寄せてくれた「友情」に、日本は真摯に応えているだろうか? 放射能汚染水を海に流したことに対して、中国と韓国は当惑している。さらに、国際政治は「友情」だけで動いているわけではない。好意の背景には「国益」を維持・増大させるための冷徹な計算もある。“借り”はいつかは返さなければならない。

 この連載では、米・中・韓・ロの主要国を対象に、東日本大震災が何をもたらし、日本との関係がどう変わるのか、について専門家の分析を紹介する。

 第4回は道下 徳成 政策研究大学院大学准教授に日韓関係を分析してもらう。

 東日本大震災前後の日韓関係は、一言で言うとちぐはぐ感に満ちている。

 東日本大震災の発生前、竹島(韓国名:独島)をめぐる領土問題が日韓関係に影を落としていた。韓国政府は「日本がこの問題で譲歩することはない」と見ていた。菅政権は、2010年下半期に中国とロシアとの領土問題で辛酸をなめているからだ。

 2011年の教科書検定では、「竹島は日本固有の領土」との記述が増えるのが確実視されていた。それでも、韓国政府は日本との対立は避けたいとの意向を持っていた。

 最近、北朝鮮が対話を求めるジェスチャーを見せ始めたのに対し、「南北関係の改善が優先されるべき」との立場を取る韓国は、前原誠司・前外相の姿勢に懸念を持っていた。年頭の会見で、日朝の直接対話に前向きな考えを示していたからだ。このため韓国は、前原・前外相に「南北間の対話優先」という方針を確認させた。

 ところが、その前原氏が外相を突然辞任した。代わって、韓国では悪名の高い伊藤博文の子孫に当たる松本剛明氏が就任した。このドタバタ劇に、韓国では困惑する声が聞かれた。

教科書問題に冷静に対応

 大震災は、そうした中で突如発生した。

 大津波に街が飲み込まれる光景に驚いた韓国では、政府だけでなく、企業やメディア、さらには韓流スターまでも素早く反応し、まさに官民挙げての「日本支援運動」が広まった。3月末には、韓国内で約350億ウォン(約27億円)の義援金が集まった。多くの韓国民がそろって「日本がんばれ!」とエールを送った。東北で発生した大津波が、両国間の懸案問題をかき消してくれるかに見えた。

 しかし、「日本の中学校教科書検定で合格した公民や地理の教科書に竹島が日本の領土として明記された」との報道が飛び込んでくると、韓国のネットには日本に対する怒りの書き込みが相次いだ。韓国政府も駐韓日本大使を呼び出して抗議するとともに、外交通商部スポークスマン名義の抗議声明を発表した。韓国人にとっては、韓国が国を挙げて日本を支援しているのに「なぜこのタイミングで」というのが実感だったであろう。

「震災が変える日本外交~米中韓ロの思惑」のバックナンバー

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