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中国は沖縄を狙っているのか

「返還協定40周年」を巡るきな臭い動き

2011年6月15日(水)

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 南シナ海で中国とベトナムの緊張が高まっている。既報だが、改めて説明しよう。

 5月26日に南シナ海でベトナムの資源探査船の調査用ケーブルが中国海洋局の監視船により切断され、ベトナム政府が中国政府に抗議し賠償を求めた。31日にはベトナムの漁船がスプラトリー諸島(南沙諸島)周辺で操業中に中国の監視船から威嚇射撃を受け、もう少しで衝突しそうになったとして、やはりベトナム政府が抗議を行った。

 これを受けて6月5日にハノイ、ホーチミンで「中国は侵略をやめろ」といったスローガンを掲げた300~1000人規模の抗議デモが行われた。ベトナムで市民・学生の反中抗議活動が起こるのは、2007年12月、南シナ海・パラセル諸島(西沙諸島)での中国海軍演習に対する抗議以来だとか。

 中国は6月9日にも再度、ベトナムの探査船を妨害。それで6月12日にもハノイとホーチミンでデモが起きた。13日夜には同海域でベトナム海軍が実弾演習を行った。ベトナム側はこれを「通常の軍事演習」とうそぶいているが、対中けん制の意図がないとは言えない。

 こういった問題が起きると、毎度のことながら「黒客」と呼ばれる愛国的中国クラッカー(ハッカー)がサイバー攻撃を展開する。今回の問題でも6月上旬、ベトナム外務省のホームページに五星紅旗と「南沙は中国のものだ」というスローガンを張りつけ、中国国歌「義勇行進曲」のBGMが流れるような細工をして、派手な嫌がらせをした。中国報道によれば、先に中国のサイトをサイバー攻撃してきたのはベトナムのクラッカーたちだという。

 いずれにしても領土問題は最も国民をエキサイトさせるテーマである。双方に対する嫌悪感情が世論となって盛り上がってゆくと、いかに共産党独裁政権下で世論のコントロールや言論統制に手慣れている両国とはいえ、当初予想していた以上にきわどい応酬をするはめになってしまう。両国は約30年前も戦争を何度かやった間柄であり、歴史的な因縁からくる潜在的な対立感情はかなり根が深い。

数百の漁船で尖閣諸島周辺に結集する計画

 日本にとって、この南シナ海の緊張は他人事ではない。日中の間には尖閣諸島(中国では釣魚島と呼ぶ)を巡る同じような緊張があるからだ。しかも今週あたり、その緊張が再び表面化するかもしれない。

 6月8日、9日と中国の軍艦計11隻が沖縄本島と宮古島の間を通過するなど、中国海軍のプレゼンス誇示ともいえる行動があった。これについて、日本政府はあえて抗議を控えたが、中国側はすかさず6月中下旬に西太平洋の公海における軍事演習を行う予定を発表し、評論家の鄭浩氏は香港フェニックステレビの番組で「日本はこの航路を中国海軍が利用することに慣れなければならない」と釘を刺した。中国海軍は、今後定期的にこの航路を通過して演習を行うつもりなのだろう。

 そういう中で17日には沖縄返還協定40周年を迎える。当初、この日に合わせて、中国内外の愛国人士ら1200人による「世界華人保釣聯盟」(世界華人釣魚島防衛聯盟)が数百の漁船で尖閣諸島周辺に結集する計画があった。

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「中国は沖縄を狙っているのか」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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