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米シボレーの温暖化防止支援策は“大風呂敷”?

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2011年6月16日(木)

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Ben Elgin(Bloomberg News記者)
米国時間2011年6月2日更新「Chevy's Carbon Plan: Less Than Meets the Eye

 米ゼネラルモーターズ(GM)傘下のシボレーは2010年、環境保護に関心が高い消費者に的を絞った販促戦略を打ち出した。2010年11月18日から2011年末までに販売するシボレー車を対象に、その新車が排出する温暖化ガスを相殺するカーボンオフセット投資を実施すると公約したのだ。

 だが、シボレーが最初に実施した4000万ドル(約32億円)のカーボンオフセット投資の実態から判断すると、実際の温暖化ガス排出削減量は公称値よりもはるかに少ない量にとどまりそうだ。

削減量は公称4万6000トン、実際は1200トン

 同社は、低所得層向け公営住宅の断熱効果を高める米メーン州の温暖化対策事業に75万ドル(約6000万円)近い資金を投入している。この事業を執行する米メーン州住宅機構(メーンハウジング)によれば、このシボレーからの投資によって、住宅170軒の耐寒性が強化できる。2014年末までに温暖化ガスの排出量を1224トン削減できるという。一方で、シボレーは、同州住宅機構が2014年までに断熱化する住宅5500軒分の温暖化ガス削減量、すなわち4万5738トンを、自社のカーボンオフセット投資の実績としてカウントできる。

 スウェーデンのストックホルム環境研究所(SEI)の研究員で、スイス・チューリッヒを拠点に活動する科学者アーニャ・コルムス氏は「こうした差異はカーボンオフセット投資を使って環境保護目標を達成することの問題点を浮き彫りにしている」と語る。コルムス氏はカーボンオフセット事業に関する指南書を共同で執筆している。

 「カーボンオフセットが有益なのは、温暖化ガスの排出削減手段がほかにない場合に限られる」と見る専門家もいる。米スタンフォード大学法科大学院のマイケル・ワーラ助教授(環境法)は「重大な問題は、カーボンオフセット投資を行うことで“ば削減実績”を獲得できるようになったため、温暖化対策に関する判断が変わってきたことだ。温暖化ガスの排出を削減できなければ、排出権を購入することですますようになった」と語る。

 メーン州の住宅事業は、米政府の景気対策予算から受け取る4190万ドル(約34億円)の補助金で、住宅5500軒に断熱化を施すのに必要な費用の8割を賄う。同州住宅機構によれば、残りの費用の大半も、米エネルギー省の断熱化推進事業など政府事業予算によって賄うという。

 米ワシントンに拠点を置く民間自主規制団体、温暖化ガス排出削減基準検証(VCS)協会が示す新基準に則ると、メーン州住宅機構は大半の事業費を税金で賄っているにもかかわらず、事業全体の排出削減分をカーボンクレジットとして販売できる。2005年に設立されたVCS協会はカーボンオフセットに関する基準を設定している。VCS協会の設立を主導した3団体の1つ、国際排出権取引協会(IETA)には、米石油大手シェブロン(CVX)や米電力大手デューク・エナジー(DUK)など150社が会員企業となっている。この中には、温暖化ガスを大量に排出する企業もある。

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