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68兆円のインドBOP市場の攻め方

縦割り組織を超えて挑む

  • 渡辺 珠子

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2011年6月24日(金)

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 この連載の第3回では、インドのBOP(ベース・オブ・ピラミッド)市場の規模と成長性についてまとめた。今回は、その市場に参入するためには、どのような体制を整えればいいのか、考えていく。

【現地ルポ編】

 「インドの農村ではカレー以外に食べるものはあるのですか?」とよく質問される。答えは「ある」。野菜のフライやピクルスも出てくる。ただしほとんどすべての料理にスパイスが入っているので、どうしてもカレーのような味にはなるが。

 「そんなにカレー味ばかりじゃ飽きますよね?」。そうでもない。辛さが際立つものもあれば、ほのかに甘みが感じられるものもある。一品一品、似ているようでやっぱり味付けならぬスパイス付けが違う。後引く味付けになっていることが多いので、ついつい食べる量が増えてしまう。

 インドでは農村に限らず各家庭に常時数種類のスパイスが常備されている。筆者が滞在していたインド北部にある農村地帯のお宅でも4~5種類のスパイスが台所に並んでいた。農村では、軒先でスパイスをひいている女性も目にするが、労力と時間がかかるため、最近ではマーケットで購入する人が増えているそうだ。

機械化で高品質目指す

 この村で、そのスパイスを売るビジネスを立ち上げようとする起業家の卵に出会った。彼女はまだ若いが、品質が高く、競争力のある商品を生み出そうと現在奮闘中である。彼女に「品質が高いスパイスとはどんなスパイスか?」と質問をした。返ってきた答えは「ゴミや異物が入っていないスパイス」。農村部ではゴミや異物が混入したスパイスがマーケットで売られており、ある意味では日常化しているのだそうだ。

 最初はこの回答に驚いた。だが、彼女の家で実際に石臼をひいてみて、いかにゴミが混入するのかがよく分かった。まず石臼が軒先の床面に直接置かれている。外に置けば、当然の事ながら風が吹いて土ぼこりが舞い、それが石臼に入り込んでしまったり、ひいたばかりのスパイスに混ざってしまったりする。また床に置いているために、ひいたスパイスの粉が床に散らばってしまう。これをゴミや砂ごとかき集めている。

 さらにひどいことには、スパイスと偽りヤギのフンなどを乾燥させて粉末にしたものを混ぜて売る業者もいるそうだ。この状態を打開し、「100%Pure Spice」とパッケージに書いた商品を作りたい、品質の良いスパイスを提供したいという彼女の気持ちが現場を見てよく理解できた。

 現在の彼女のアイデアは、石臼ではなく小型の機械でスパイスをひくことによって、ひきムラが少なく、ゴミや不純物が入らないような商品にするというものである。スパイスを衛生的に管理する方法も別途検討中である。また多くの人々に魅力ある商品だと認めてもらうべく、レシピをつけるなどの工夫も考えている。

 初期投資額は小型の機械購入費用も含めて約10万円を予定している。商品ができ上がるのが今から本当に楽しみだ。彼女がターゲットとする顧客は同じ農村地域に住む人々である。近くのマーケットで販売する他、その地域の既存の卸売り業者に商品を卸して販売することも検討している。

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