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フクシマの教訓に学べば、原子力の未来は明るい

世界最大原子力企業、仏アレバ次期CEO独占インタビュー

2011年6月27日(月)

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 東京電力の福島第1原子力発電所で、放射能汚染水の浄化処理が始まっている。その成否のカギを握っているのが、フランスのアレバだ。同社は、総合原子力企業として世界最大。ウランの採掘から濃縮、原子炉の設計・建設、さらには使用済み核燃料の再処理まで、すべて1社でこなす。手掛けないのは、原発の所有・運営と使用済み核燃料の最終処分くらいだ。

 そのアレバのCEO(最高経営責任者)が交代する。フランスの原発ビジネスを牽引し、“アトミック・アンヌ”とも呼ばれた著名経営者、アンヌ・ロベルジョン氏が6月末で退任し、新たに同社で国際事業やマーケティングなどを担当していたリュック・ウルセルCOO(最高執行責任者)が昇格する。

 事実上の更迭ともされるCEO交代の背景としては、同社が開発した新型原子炉EPR(欧州加圧水型)の建設コストが膨らみ、輸出が思うように進んでいないことや、世界最大の原子力発電会社であるフランス電力公社(EDF)との間に、原発推進における主導権争いがあったことなどが取りざたされている。次期CEOへの昇格が決まる前の5月末、ウルセル氏にインタビューした。(6月27日号発売の日経ビジネス・特集「原発大国フランス」も併せてご覧ください)

(聞き手は大竹剛=日経ビジネスロンドン支局)

―― 福島第1原発事故の直後から、日本への支援を積極的に打ち出している。どのような活動をしているのか。

アレバのCEO(最高経営責任者)に昇格するリュック・ウルセルCOO(最高執行責任者)。
画像のクリックで拡大表示

 ウルセル 福島第1原発の事故直後に日本への支援を打ち出したのは、日本の原子力産業とは長い関係があるからだ。電力会社や日本原燃など、非常に深い付き合いがある。支援を申し出るのは、自然なことだ。

 最初は、マスクや(核分裂を抑制する)ホウ酸、放射能測定装置など非常用の装置や物資を送った。事故の2週間後には、放射能汚染水の処理に関する専門家を派遣した。事故後、アンヌ・ロベルジョンCEOは2回、日本を訪れている。

 そして今、支援は第3段階に移行している。現在、始まろうとしている高レベル放射能汚染水の処理に専門家を派遣している。さらに、東京電力と共に、使用済み核燃料の処理や廃炉などを含め、復旧に向けた解決策を提案している。東京電力や政府と密接に協力しており、福島第1原発の事故関連には総勢100人以上が関わっている。

日本への支援、儲けのためではない

―― 汚染水処理に関して、アレバの受注規模を教えてほしい。

 ベオリア(フランスの水処理大手)と協力して提案した装置の値段は、(試運転の費用を含み)約6000万ユーロ(約70億円)。4億ユーロ(約470億円)といった数字が日本で出回っていることは知っているが、それは誤解だ。装置の提供は、日本との連帯を示すのが目的で、儲けるためではない。

―― 汚染水処理や廃炉のほかに、東京電力にはどのようなことを提案しているか。

 私たちは、高い放射能の下でも使うことができる特別な装置を持っている。例えば、こうした状況で使えるロボットなどがそうだ。核燃料サイクルの経験があり、しかもその経験は、高レベルの放射性物質を取り扱う自社の施設で培われてきた。

 さらに、原子炉ビジネスから得られる経験もある。アレバには、(福島第1原発で使われている)沸騰水型軽水炉(BWR)の技術の専門家もいる。(編集部注:アレバが開発・製造してきた原子炉は加圧水型軽水炉=PWRと呼ばれる)私たちは、東京電力を支援するために、様々な専門技術を提案している。

 特に、使用済み核燃料の取り扱いや、その再処理とリサイクルで専門的技術がある。この技術は六ヶ所再処理工場にも提供している。使用済み核燃料の取り扱いには慣れており、福島原発では様々な場面で支援できる。

―― これまでも、日本とは深い取引があった。東京電力など日本の電力会社とは、どのようなビジネスをしてきたのか。

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「フクシマの教訓に学べば、原子力の未来は明るい」の著者

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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