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騒ぐほど逆効果?人民元巡る「中国叩き」

2011年7月19日(火)

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 今や「反中」がニュースにならない日はない。フィリピンやベトナムでは、南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島の領有権を巡り国民の対中感情が急速に悪化している。領土問題が小康状態の日中間でも、新幹線の知財論争など、常に何かしらの火種を抱えている。

 経済的にも軍事・外交的にも台頭著しい中国との摩擦は、周辺国や貿易相手国にとって宿命のようなもの。肝心なのは、前に進む力へと変換できるかどうかだろう。

 「中国バッシング:その程度と担い手、効果(China Bashing: How much? Who does it? Has it worked?)」──。

 今年5月に発表されたこんな論文がある。米ジョージ・メイソン大学経済学部のカルロス・D・ラミレズ准教授が、米国内での中国叩きの実態を検証したものだ。

 調査対象は中国の人権問題と為替の2つ。1990年から2010年まで、米国内の主要新聞記事に「チベット」や「児童労働」「為替操作」などの単語が登場した回数を計測し、両分野で「チャイナバッシング指数」を設定した。

 近年は人権問題への非難は下落傾向にある一方、「安すぎる人民元レート」へのバッシングは2003年から増え続けている。興味深いのは、中国批判の盛り上がりと人民元の対ドル為替レートの動きとの関連性である。

 結論は皮肉にも、「チャイナバッシングは効いていないどころか、逆効果」。米国内で中国の為替操作への批判が多かった期間は、人民元の切り上げペースが遅い、そんな相関関係が浮かび上がった。

 2010年、一向に雇用環境が改善しない米国では、一部の対中強硬派の議員が先導した中国叩きが世論を掻き立てた。中国は6月に人民元のドルペッグを解きレートの柔軟化に踏み切ったが、11月のソウルでの米中首脳会談の前後まで攻撃は続いた。

 バッシングのクライマックスとなった11月と翌12月には、結果的に人民元の上昇ペースは停滞した。そして為替レートの問題が落ち着いた2011年以降、上昇ペースは安定している。

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「騒ぐほど逆効果?人民元巡る「中国叩き」」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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