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日本を信用できる?海外からの厳しい視線

2011年7月25日(月)

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 東日本大震災が起きた直後、中国で食塩が売り切れる事態が起きた。食塩中に含まれるヨウ素を摂取すれば放射性物資が体内に入り込むのを防げるというデマが広がったためだ。

 この記事を読んだ私は嫌悪感に襲われた。隣の国で多くの人が死んでいるのに不謹慎だと。放射性物質が漏れても、風向きを考えれば中国の被害は少ない。そもそも中国からの汚染物質でいつも迷惑しているのは風下側の日本だぞ…。頭の中で次から次へと悪口がわき上がった。

 頭に血が上った私は知人の中国人に不満をぶちまけた。「こんなバカげたデマが広がるなんて中国の教育レベルは低い」とまで言った。相手は反論することなく自嘲気味に答えた。「中国では政府が『安全』と言う時は本当に危険で、逆に『危険』と言う時は安全だと人々は考えてしまうんですよ」と。

 当時、日本発の放射能汚染は自国にまで及んでいないと中国国営メディアが連日報道していた。人民の不安を和らげるための政府の対応が、かえって人民の不安を増幅させたのだとしたら皮肉だ。だからといって人民を責めるわけにはいかない。政府が伝えてきたことがすべて正しいと信じるほど、中国の人々は“お人よし”ではないからだ。

 それでは我々日本人は日本政府を信用できているのだろうか。経済産業大臣が原子力発電所の安全性を強調する一方、総理大臣がそれを翻すような発言を行う。これでは何を信用すればいいのか誰も分からない。東京電力は4月に発表した工程表の中で、「原子炉を安定的に冷温停止状態にするには6~9カ月かかる」とした。作業が順調に進めば新年を迎える頃には政府が「安全宣言」を出せるはずだが、日本国民はそれで安心できるだろうか。

 視点を変えて、外国人は日本をどう見ているのだろうか。ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が5月下旬に実施した調査では厳しい結果が出た。訪日渡航者数上位5カ国・地域(中国・香港・台湾・韓国・米国)で訪日観光に関する意識調査を行ったところ、訪日を控える理由に「放射性物質に関する懸念」を挙げた人が86%に達した。

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「日本を信用できる?海外からの厳しい視線」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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