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【第4回】堺屋太一氏(作家)

  • 川村 雄介

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2011年8月10日(水)

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 今回は堺屋太一氏がゲストである。堺屋氏は、行政に通じ、大臣を経験され、また著名な作家であり、文化人である。近著の『第三の敗戦』で、日本は大改革をしなければ負け続けると警鐘を鳴らしている。最初に、同書のなかでも主張されている、現時代に対する堺屋エピグラムをご紹介しておこう。

堺屋太一氏

 「私は、今、日本は大変不幸な時期を迎えていると思います。戦後日本が、頂点を過ぎてこの20年間下り坂に入っている。特にここ4~5年は、その傾向が顕著です。そこへ、この東日本大震災が起こりました。だからこれは、戦後日本という1つの体系の『終わりの始まり』である。まさに『敗戦の始まり』である。これから、まだ厳しい時代が何度か続いて、そしてようやく新しい日本を作る気になるのではないか、と思います」

 「幕末が第1の敗戦。このときは、黒船が来て『嫌々(いやいや)開国』。幕府は開国はするけれども、外国人は恐ろしい、つき合わないほうがよいと宣伝をして、国民を尊皇攘夷に導いていた。その幕府が、とうとう行き詰まって崩壊した。そうすると、いっぺんに明治維新が起こり、日本人も洋服を着るようになって、できるだけ外国に学ぼうとする『好き好き開国』になった」

 「2番目には、版籍奉還と言って、武士の身分をやめて身分のない自由社会になった。3番目は廃藩置県です。地方制度を変えた。4番目に新貨令という貨幣改革、いわば経済財政大改革を行った。この4つなのです、明治維新というのは」

 「で、それは大成功して明治の日本は近代国家になって、頂点になったのは、第一次世界大戦に勝った時ですね。1920年ぐらい。日本は三大強国であるなどと言っていた。しかし、その頃から日本は下り坂で、戦後不況になった。妙なことに日本という国は下り坂になる始めに災害が起こる。1923年の関東大震災です。それからしばらくは大正デモクラシーの時代があって、まだよかった。これは10年続きます。1933年くらいから急に日本は下り坂になり、外国と対立するようになって、『嫌々開国』の時代になる」

 「1941年に太平洋戦争、そして敗戦。そうするとまた『好き好き開国』ですね。私はその頃、5歳から10歳くらいでしたけれど、アメリカ好き好き、映画も野球もアメリカ文化全部好き好き。これで日本は立ち直ったのです。それから官僚主導の体制ができて、規格大量生産が生まれて、万国博覧会を開いて、ますます『好き好き開国』を行った。それで70年代、80年代の高度成長があった。日本が、一番頂点を極めたのは1990年前後でしょうね」

東日本大震災、復興対応が遅すぎる

 日本はバブルの頂上に立ったかと思うと、文字通り、高転び、まろび落ちた。バブル崩壊期にはあの阪神淡路大震災が襲ってきた。堺屋氏は阪神淡路大震災復興委員に就いた。

 「地震の翌々日、西宮の夙川駅から自転車で被災地を走り回りました。これは何とかしなければならないと思い、復興院を作ろうと申し上げました。ちょうど関東大震災の時に後藤新平が帝都復興院を作ったように。官僚も官庁も縦割りシステムでうまくいかないからです。これは各省の反対で格下げになって復興委員会になったのですが、それでもすぐできました」

 「1月17日に地震が起こって、2月16日に復興委員会ができたのです。地震から復興委員会ができるまで1か月。後藤新平の帝都復興院は9月1日が関東大震災ですが、9月27日にできています。ところが、今回はまだ復興庁ができてない。百何日経ってまだできていないのですね。いかに日本政府の活力が落ちているか、ということが分かる(編集部注:インタビューは7月6日)」

 東日本大震災において日本人全般の対処は見事なものだった。それに引きかえ「この国の首脳部の行動は無力愚劣を極めた」と堺屋氏は『第三の敗戦』の前書きで手厳しい筆を振るっている。

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