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中国の不動産バブルは弾けるのか

全国各地で不動産販売数が減少、価格が下落

2011年9月21日(水)

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 中国では「金九銀十」という言葉がある。9月には中秋の名月があり、10月には国慶節(建国記念日)の連休があり、消費が伸びる季節、つまり商売人とっては書き入れ時、という意味だ。

 不動産なども、この時期に合わせて内覧会、特別展示会などを行い、五一(5月1日のメーデーから始まる中国のゴールデンウィーク)と並んで、売上増が期待される時期だ。が、今年は様子が違った。9月の1週目は全国区各地で不動産の販売数が激減した。

 北京の9月1~5日の不動産売上は、1300戸で、7週連続で2000戸を下回った。不動産価格は前週と比較して1平方メートルあたり平均3000元下落し、12.4%減(北京市不動産取引管理ネットより)。上海では、「マンションを買えば車をプレゼント」「100万元引き優待ルーム」「半額で提供」といった値下げ競争も始まっているとか。

 これに「ひょっとして、いよいよバブル崩壊?」と心配する向きも少なくない。一方で、「バブル崩壊ではない。調整局面でありソフトランディングする」という主張も根強い。果たしてこれは、中国の不動産バブル崩壊の序曲なのだろうか。

「在庫率」は27カ月以上

 9月18日、国家統計局の全国70都市不動産指標(8月)が発表された。これは毎月更新されている公式統計だ。

 それによると、70都市中、前月(7月)と比較して不動産平均価格が下落したのは16都市で上昇傾向は15都市。新華社報道を参考にすれば、ここにきて、不動産価格上昇にようやく歯止めがかかり始めたという、肯定的な受け取られ方をしている。

 インフレが最も恐ろしい中国経済は不動産価格の抑制政策を取り続けている。今年1月に打ち出し、このコラムで紹介したことがある「新国8条」の効果が7カ月目にして出始めた、というわけだ。

 不動産取引の価格下落傾向は9月1日に発表された中国指数研究院の「8月の100都市不動産価格指数」でも明らかで、100都市中、56都市は前月比上昇だが、44都市は前月比下落だった。これは昨年9月以来、不動産価格が下落した都市が最も多い月となった。

 同じ研究院の売買取引についての35都市のモニター結果によれば、9月1~5日で35都市中19都市の不動産売買量が減少、うち11都市では前年同期比30%以上の減。著しいのは広東省深セン市、湖南省長沙市でそれぞれ60%、50%以上の減少ぶりだという。

 中国人民大学経済研究所の8月の報告書「中国マクロ経済分析予測報告」によれば、不動産市場抑制政策の結果、上半期の地方の開発企業の資金調達が影響を受けており、来年第1四半期は不動産価格が平均2割、下落するとの予測を出している。今年12月ごろから開発業者の融資返済が30%増となり、売り上げが下落するなかで、資金繰りが難しくなり、業界はマイナス成長に転じるとしている。

 時代週報(9月15日)は前述した上海不動産の安売り競争の状況を伝えた。上海の不動産完成在庫がこの3年で最高を記録し、新築別荘およびマンションの在庫はそれぞれ245万平方メートル、623.49万平方メートル(7月24日現在)。今年上半期の平均売上面積を参考にすると、「在庫率」はそれぞれ27カ月以上、11カ月以上となる。

コメント3件コメント/レビュー

いずれ弾けるか?と問われれば、YES以外の回答はないでしょう。◆現在の法制度上は日本のような所有権ではなく、日本でいう賃貸借権に近いと考える方が妥当な不動産制度だと理解していますので、理論上は(というよりは体制維持上か)徳政令を発効しても被害を受けるのは極少数の金持ちだけなので徳政令の可能性が高いとも想像しています。◆10月25日現在で一部日本メディアから、鉄道に関する土木工事で大きな手抜きが報道されました。やっぱりな、と思った人の国籍は日本だけではないでしょう。たとえ不正がなかった物件であっても疑心暗鬼から発覚するかのような恐れを抱き、叩き売ってでもカネに換えた方が良い、という判断に流れる人が増えれば、ますます価格は下がりますね。◆私は国外どころか国内にも財産と呼べるものがほとんどないので、さっさと弾けて欲しいと願っているクチです。それを契機に、一党独裁政権崩壊も願います。(2011/10/25)

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「中国の不動産バブルは弾けるのか」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

いずれ弾けるか?と問われれば、YES以外の回答はないでしょう。◆現在の法制度上は日本のような所有権ではなく、日本でいう賃貸借権に近いと考える方が妥当な不動産制度だと理解していますので、理論上は(というよりは体制維持上か)徳政令を発効しても被害を受けるのは極少数の金持ちだけなので徳政令の可能性が高いとも想像しています。◆10月25日現在で一部日本メディアから、鉄道に関する土木工事で大きな手抜きが報道されました。やっぱりな、と思った人の国籍は日本だけではないでしょう。たとえ不正がなかった物件であっても疑心暗鬼から発覚するかのような恐れを抱き、叩き売ってでもカネに換えた方が良い、という判断に流れる人が増えれば、ますます価格は下がりますね。◆私は国外どころか国内にも財産と呼べるものがほとんどないので、さっさと弾けて欲しいと願っているクチです。それを契機に、一党独裁政権崩壊も願います。(2011/10/25)

日本の不動産バブル崩壊がそうであったように、全く関係していなかった庶民はそれほど直接の影響は受けなかった。むしろその後の経済低迷により、ボディーブローのように生活レベルが低下していき、現在に至っている。中国不動産投資が実物経済を伴わない投機バブルであれば、必ず崩壊するでしょう。その後中国経済がどのように変化するのかは、読みにくい。中国が人口減少に移る時期(2015年)に崩壊するとしたら、日本と同じように経済が長期低迷に入る恐れは十分にある。(2011/09/21)

間違いなくはじけるでしょう。不動産価格は、その不動産から付加価値、或いは利益が生み出されることによってのみその価値が発生するという考え方に立てば、投機目的で過剰評価された不動産は、何れ架空の価値から真実の価値へ転落すると考えます。筆者もそう考えているのではないですか。(2011/09/21)

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