• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「中国を変えるのは革命しかない」

iPhone握り孫文の再来を夢想する

2011年10月19日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 辛亥革命の発端となった武昌蜂起から100周年に当たるのが今年の10月10日だった。その前日の10月9日、北京の人民大会堂では盛大な記念式典が催された。

 式典では一時期、死去したとのうわさも流れた前国家主席の江沢民氏が突然姿を現すなど、何かと話題が豊富だったが、その後、北京を訪れて、友人の記者やオピニオンリーダーたちに感想を聞いてみると「外国人から見れば盛大に見えたかもしれないが、実際のところは、ピリピリだったよ」という。「取り消しになった催しも多かった」「掲載差し止めになった論文・記事もたくさんあった」とも。

 中国共産党側としては、孫文の中華振興のスローガンを掲げて、中台統一の機運を盛り上げようと、台湾と共同の記念式典開催を画策したものの、総統選挙を約3カ月後に控えた台湾・馬英九政権としては、この誘いにのるわけにもいかず、胡錦濤政権的には思惑が外れた。そうなると、やはり「革命」という言葉自体の持つ危うさの方が、中国共産党としては気になるらしい。

多くの記念行事が中止に追い込まれた

 よくも悪くも、今年の流行語のひとつは「革命」であることは間違いない。

 北アフリカや中東での「ジャスミン革命」が、リビアのような一見安定していた独裁国家にまで広がり反体制派との武装闘争の末、体制が崩壊した。夏には来年に五輪を控えた英国・ロンドンの暴動が各都市に波及したかと思うと、秋には米国・ニューヨークの「ウォール街を占拠せよ」反格差社会デモが広がり、これが台湾、韓国、フィリピン、東京にも波及している。

 若者がインターネットのソーシャルメディアを駆使して結束して、世の中を変えていこうとする海外での動きに、中国当局が警戒心を高めているのは周知の通り。そのさなかにあえて「辛亥革命」を記念する催しを行うのは、確かに神経を使うところだろう。

 なので、地方各地で中止が命じられた記念活動も少なからずあった。

 例えば、孫文と並んで称される革命家の黄興の曾孫・黄偉民氏が湖南省長沙市で行おうとした辛亥革命100周年の催しは中止命令が出た。「孫は旗のごとく、黄は剣のごとく」と呼ばれた黄興の活躍を顕彰する予定だったが、中央政府は個人が執り行う記念活動は一切許さないとの判断だった。

 また、9月30日に北京国家劇院で初めて上演される予定だった歌劇「中山・逸仙」も突然、上演停止命令が下った。聞くところによると、停止命令を通知したのは中央宣伝部で、「孫文」を愛国情操教育に使うのはよいが、三民主義や五権分立を語ることは許されず、ラブストーリーもダメだという規定に反していたからだという。

 辛亥革命を記念して北京では大学を中心に十数カ所でシンポジウムが予定されていたが、これも片っ端から禁止された。広州の週刊誌「南風窓」、湖南省の「瀟湘晨報」ではそれぞれ、論評や特集が掲載差し止め命令を受けた。

 胡錦濤国家主席は記念式典で次のように演説していた。

コメント7

「中国新聞趣聞~チャイナ・ゴシップス」のバックナンバー

一覧

「「中国を変えるのは革命しかない」」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

富士山を目標にする人はいつか富士山には登れるでしょうが、エベレストには登れない。

澤田 秀雄 エイチ・アイ・エス会長兼社長、ハウステンボス社長