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大統領候補指名争いをよそに動き出す「別働隊」のカネ集め

「スーパーPAC」で可能になった上限なしの巨額選挙資金

2011年11月11日(金)

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共和党保守本流はミスターXを視野に蠢動

 アメリカ共和党の大統領候補指名争いは、「予・予備選」(Pre‐Primary)でラジカルな保守派候補が次々と失速する中で、元ピザ・チェーン経営者の黒人候補、ハーマン・ケイン氏が台頭してきた。本命視されているマット・ロム二ー 元マサチューセッツ州知事と互角の勝負をしつつ、「秋の陣」を迎えた。

 だが、11月に入るやいなや、大方の専門家の予測――ケイン氏はいずれ破裂する風船のようなもの――が的中した。同氏が、1996年から1999年に全米レストラン協会会長だった当時、少なくとも3人の女性にセクハラを働き、示談で済ませていたというスキャンダルが急浮上。人気に陰りが見え始めている。

 こうした中で、指名争いにおける大局的な流れとして注目すべき動きが2つある。1つは、「Freedom Dream」(フリーダム・ドリーム)のマット・キビー会長が「大統領選よりも上下院選挙に茶会の精力を注ぐべきだ」と言い出したことだ。Freedom Dreamは、共和党の大統領候補指名争いにおいてこれまで一定の影響力を持ってきた保守派草の根「ティーパーティ」(茶会)の一角を占める団体だ。

 「茶会」が支持してきた候補――サラ・ペイリン元アラスカ州知事(最後まで立候補はせず)、ミッシェル・バックマン下院議員、リック・ペリー テキサス州知事――が次々と脱落。「茶会」が支持する候補が共和党の候補として指名される可能性は極めて低いとの情勢判断があるのかもしれない。

 いま1つは、これまで「茶会」の動きを一歩下がってながめてきた共和党保守本流が穏健派のロム二ー候補支持に傾いたことを示す兆候がいよいよ出始めたこと。共和党保守本流の一部は、同候補が一般的に不人気なモルモン教の信者であることにわだかまりを抱いている。だが、大勢は「本選挙でオバマ大統領に勝てる候補はロム二ー氏しかいない」といった認識に傾きつつある、というのだ。少なくとも民主党の選挙参謀たちはそう見ている。(“Pro‐Obama group Priorities USA attacks: “Mitt Romney's America,”” POLITICO,)

オバマ再選に突きつけられた不吉な消費者満足感指数

 一方、オバマ大統領の再選の流れが本格化したか、というと、決してそうではない。アメリカ経済は欧州危機のあおりを受け、不況から立ち直れずにいる。高止まりしている失業率は一向に改善しない。大統領が満を持して出した景気回復・雇用創出策は、共和党の抵抗を受けて宙に浮いたままだ。

 10月26日時点のオバマ大統領の支持率は44%。7月6日に不支持率が支持率を上回って以降、40%台前半で低迷している。「今、大統領選があったら誰に投票するか」との質問に「オバマ大統領」と答えた者は38%。「共和党候補に入れる」と答えた者は46%。大統領は共和党候補「ミスターX」に8ポイント差をつけられている。(ギャラップ調査)

 選挙通の間で注目されているミシガン大学消費者信頼感指数(Consumer‐Confidence Index=CCI)におけるオバマ大統領の信頼感は8月時点で55.7ポイント。この数字が75ポイント以下の状況で、再選した現職大統領は過去にいないとされている。オバマ大統領にとっては赤信号が灯ったことになる。(“Does Anyone have a Grip on the G.O.P.?,” New York Times, 10/16/2011)

オバマ陣営は8953万ドル、ロム二ー陣営は3320万ドルを調達

 人気を競い、政策論争で火花を散らす表舞台を尻目に、水面下では各陣営の選挙資金集めが本格化している。超党派調査機関の「センター・フォア・リスポンシブ・ポリティクス」が9月30日時点でまとめたデータによると、オバマ陣営が調達した選挙資金総額は8950万ドル。これに対して遊説関連で費やした支出は9675万ドル。巨額の赤字を出している。

 共和党サイドでは、ロム二ー候補が3220万ドル、ペリー候補が1717万ドル、ケイン候補が534万ドル。総額においてオバマ大統領に大差をつけられている。

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「大統領候補指名争いをよそに動き出す「別働隊」のカネ集め」の著者

高濱 賛

高濱 賛(たかはま・たとう)

在米ジャーナリスト

米政治・経済・社会情勢を日本に発信している。1969年、米カリフォルニア大学卒業、読売新聞社に入社。米特派員、総理官邸・外務省担当キャップ、デスクを経て、調査研究本部主任研究員。98年からUCバークレー校上級研究員。同年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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