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日本企業が獲得すべき人材は、中国中堅大学の卒業生だ

「安心感」と「感謝」をギブ・アンド・テイク

2011年12月1日(木)

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 「中国が果たす役割はもはや、世界の工場、世界の市場を越えている。これからは人材獲得の拠点としての役割も果たすようになる。いかに中国の人材を獲り、企業の長期的発展に生かすかが重要になる。中国の最大の魅力はやっぱり人だ。中国の発展は人によって促される。制度は人によって改善される。それらのプロセスが最終的に人の幸福に還元される。人で始まり、人で終わる」

 海外のビジネスパーソンと話をしていると、このような中国市場観をしばしば共有することになる。チャイナウォッチをしていていちばん面白いのはやっぱり人だ。政策を決定する首脳陣はもちろん、腐敗に満ちた軍人、共産党体制と距離を置く大金持ち、農村から都市に出稼ぎに来ている農民工、就職難や物価高騰に喘ぐ大学生、街角でブラブラしているおばさん。これらの人々としながら、筆者は中国の行く先を頭の中でイメージしていく。それがたまらなく面白い。

仕事内容と与える権限、報酬・昇進面の条件を明示する

 中国の人材をいかに獲るか――日本企業の人材戦略にとってもカギになるテーマであることは疑いない。中国において現在、2万社以上の日本企業がビジネスを展開し、1000万人以上の中国人を現地で雇用している。最近では日本の大学を卒業した中国人がそのまま日本に残り、日本の企業に直接就職するケースも増えているようだ。

 先日東京で、東京大学や早稲田大学で学び、卒業を控える中国人留学生数人と話をした。筆者が「卒業後はどうするんですか?」と問うと、半分は日本に残る、もう半分は中国に帰るという具合であった。

 前者は「日本のほうが住み心地が良いし、教育や医療なども安心できる。次世代のことを考えるとやっぱり日本に残るべきだ」という理由を挙げる。後者は「昨今における中国の経済成長は目覚ましい。いろんなチャンスがある。キャリアアップを期待できる。日本に残ったって先は見えている」という理由で中国への帰国を選択するようだ。

 日本の大学で学んだ中国人留学生は日本語がとても上手だし、日本社会の慣習やルールもきちんと理解している。中国でもビジネスをしている日本企業は、彼ら・彼女らを積極的に採用し、いずれは駐在員として中国各都市に派遣して活躍してもらうことが期待できる。

 こうした青写真を描く日本企業は、大学サイドと提携し、企業のニーズに関する情報を開示していくことが上策だ。学生に対して「まずは日本で働き、いずれは中国に行ってもらう」という方針を示し、それに伴う報酬や昇進面の条件を明確に提示する。さもなければ、中国の学生は容易に辞めてしまう。中国の若者にとっては「転職こそキャリアアップ」なのである。

 入口を用意し、出口を明示することが重要だ。「中国の学生に何を求めていているのか」「どんな仕事をどこまでやってもらうのか」「最終的にどこまでの権限を与えられるのか」をきちんと伝えるのだ。雇用する側と雇用される側がお互いのニーズを理解し合うために、日々のコミュニケーションも大切にしたい。異文化交流において、誤解は往々にして摩擦の原因となり得る。

「社長になれますか?」

 最近は中国の大学で学ぶ中国人学生を直接雇用する日本企業が増えてきている。彼らは現地へ赴き、就職説明会をしたり、面接の場を設けたりしている。筆者もこうした企業、及びこうした企業に興味を持つ学生の双方からしばしば相談を受ける。

コメント9件コメント/レビュー

コメントを寄せた方々に同感です。現在、中国の中堅大学で教育に携わっている立場から拝見すると、加藤さんのリストの大学は、国家重点大学(一流校)、しかも大都市圏の難関名門大ばかりです。多分、加藤さんの中国での知名度と人脈からすると、大学評価が厳しくなるのかもしれませんがが・・・。勿論、記事には深く賛同します。ですが、日本企業の方々は、ぜひ地方(発展途上都市)の中堅大学にも、目を向けていただきたいです。本当に優れた人材が、驚くほど居ますから。(2011/12/04)

「加藤嘉一の「脱中国論」現代中国を読み解く56のテーゼ」のバックナンバー

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「日本企業が獲得すべき人材は、中国中堅大学の卒業生だ」の著者

加藤 嘉一

加藤 嘉一(かとう・よしかず)

国際コラムニスト

現在米ハーバード大学アジアセンターフェロー。世界経済フォーラムGlobal Shapers Community(GSC)メンバー。中国版ツイッター(新浪微博)のフォロワー数は150万以上。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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コメントを寄せた方々に同感です。現在、中国の中堅大学で教育に携わっている立場から拝見すると、加藤さんのリストの大学は、国家重点大学(一流校)、しかも大都市圏の難関名門大ばかりです。多分、加藤さんの中国での知名度と人脈からすると、大学評価が厳しくなるのかもしれませんがが・・・。勿論、記事には深く賛同します。ですが、日本企業の方々は、ぜひ地方(発展途上都市)の中堅大学にも、目を向けていただきたいです。本当に優れた人材が、驚くほど居ますから。(2011/12/04)

書いてある内容は同意ですが、タイトルと大学名に違和感ありです。アジアの大学ランキングご存知ですよね。南京大学、武漢大学、人民大学が中堅大学ですか?これらに匹敵するレベルの日本の大学は、旧帝大と東工大・一橋。私立だとせいぜい慶応か早稲田。まあ、大学全入時代に入り、全般的に低レベル化の傾向があるのは否定できないが、それでも「日本には上位大学2校と、中堅大学が10校ほどしかありません。」て外国人に言われたとしたらちょっと言い過ぎのような気がしますよね(笑)。(2011/12/01)

本論も加藤嘉一氏の卓越した日本企業への提言です。中国の人材の雇用を通じて、日本と中国の共存共栄の拡大が期待できる良い提言です。日本の多数の中国進出企業の人材採用責任者(社長含む)に加藤氏の提言が受け入れられることを期待いたします。(2011/12/01)

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