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なぜ“保守”はアジアの人権・民族問題に関心を寄せるのか

中国の諸問題との関わり方について思う

2011年11月30日(水)

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 11月26日に、東京都の駒沢体育館で「アジアの民主化を促進する東京大集会」というイベントが行われた。発起人には国会議員や著名評論家らの名前が並び、外交評論家の加瀬英明氏が実行委員長を務め、米国の中国人政治亡命者で地下政党・中国民主党全国連合総部の主席である徐文立氏や世界ウイグル会議駐EU議会特別全権代表のメメト・トフティ氏ら海外からのゲストも迎えていた。

 徐文立氏らが率いる中国民主党は90年代に大粛清され、100人以上のメンバーが逮捕された。徐氏も投獄され2002年に国外追放され米国に政治亡命。その後も中国民主党のリーダーの1人として国内の残党メンバーたちと中国の政治改革を目標に活動を続けているという。

 日本でも上映された各国の華人亡命者のインタビューを編集したドキュメンタリー映画「亡命」(翰光監督 2010年)にも出演しており、以前から1度お会いしたいと思っていた人物なので、実行委員会に頼みこんでインタビュー時間をいただいた。そのインタビュー内容については、掲載前には必ず事前に本人に確認してもらうという約束なので、締め切りの早い今回のコラムでは触れない。

 今回考えてみたいのは、こういう中国やアジアの国々の民主化運動や独立運動に対する日本人としての距離感についてである。

1000人ぐらいが集まる大集会のはずが

 この東京大集会について、もう少し説明すると、集会には台湾、ベトナム、ミャンマー、内(南)モンゴルの民主化あるいは独立運動組織の代表格が一堂に会し、集会の最後にはチベット文化研究所名誉所長のペマ・ギャルポ氏が「アジア自由民主連帯協議会」の発足を発表してアピールを採択した。

 当初は1000人ぐらいが集まる大集会になる予定だったらしい。しかし当日、一般席を見た限り聴衆は200人前後で、そのほとんどはおそらくは関係団体の人たちではなかったかと思う。海外からゲストを迎え、それなりの発起人メンバーを揃えた割には、不発ではなかったかと、正直思った。

 配られたプログラムには名前の誤表記もあり、中国語通訳もプロを雇わずに、ボランティアの日本語が話せる在日華人でまかなっており、海外ゲストの発言が的確に聴衆に伝わったかも怪しかった。資金難のまま手弁当で無理矢理進行させたイベントのようで、ゲストや協力者からの不満もちらほら聞こえた。

 翌日の27日に私はアムネスティ・インターナショナル日本の中国チーム主催の講演会に招かれていたので、講演後にスタッフの人たちに26日の東京大集会に行きましたか、と尋ねた。アムネスティ日本は2008年のシンポジウムに徐文立氏を招いており、中国の自由と人権問題、民族問題は、彼らが取り組んでいる大テーマの1つである。だがこういう答えが返ってきた。「発起人に並んでいる人たちの名前を見ると、ガチガチの右側の人たちばかりなので、腰が引けちゃって…」。

 アムネスティのスタッフはどちらかというとリベラル系の人が多いが、保守系と言われている私を招くぐらいなので、それほど極端でもない。むしろノンポリシー感覚の人が多いのではないか。そういう人たちから見て「右の人の集会」と距離をもって見られたのが、ひょっとすると集会の盛り上がりを欠いた原因の1つなのかもしれない。

「人権問題に右も左も関係ないからな」

 中国やアジアの人権問題や民族問題に対して関心を持って発言する人には、いわゆる右側、保守系の立場の人が多い。取り上げる雑誌もいわゆる保守系オピニオン誌が多い。一般に人権といえばリベラル派を自認する人たちこそが問題意識をもつテーマだと思われる。国内の貧困や人権については左派系の人の活動が目立つが、中国やアジアの人権に関しては保守系言論人の発言の方が多いのだ。

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「なぜ“保守”はアジアの人権・民族問題に関心を寄せるのか」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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