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米国で「第三のキャリア」は生き残れるか

厳しさを増す先進国の「椅子取りゲーム」

2011年12月27日(火)

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 米国の通信事業者(キャリア)の動きがこのところ、風雲急を告げている。加入者数第2位のAT&Tは、今年3月に第4位のTモービルを買収すると発表していたが、政府認可の壁は厚く、ついに12月19日、買収断念を発表した。

 米国では主要モバイルキャリアが4社あり、そのうち2位と4位が合併すると、最下位となる第3位スプリントは一気に転落してしまう。そのためスプリントの「消費者の選択肢が狭まる」という巻き返しが成功した形だが、買収中止になった現在、今度はTモービルが危ない。

 このように、米国の大手キャリアの間での「格差」は徐々に拡大し、第3位以下が生き残れるかどうかの瀬戸際になり、これまでのような「強いキャリアの手を縛り、たくさんキャリアを参入させて料金を下げさせる」という政策がますます通用しなくなってきている。「通信の競争政策曲がり角」という事態は、米国だけではない。日本や欧州でも同じだ。

スプリントの危機

 ベライゾン、AT&T、スプリント、Tモービルの4社は、全国にサービスを展開する「全国リーグ」だ。それ以下のキャリアも多数あり、これらはプリペイド専業や特定地域限定の「下部リーグ」に当たる。

 しかしここ数年、全国リーグの中でも、「ベライゾン+AT&T」と「スプリント+Tモービル」の間の格差が拡大してきている。転換点となったのは2007年。そう、アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)、iPhoneが発売された年である。

巻き返しに成功した第3位キャリア、スプリントのダン・ヘッセCEO(最高経営責任者)。2011年10月のCTIA展示会で撮影(写真:海部美知)

 Tモービルはもともと「下部リーグ」商売(プリペイド、割安料金)に近かったが、スプリントは2006年の「フィーチャーフォン時代」最後の年には上位2社と互角に戦うほどのシェアを持っていた。それなのに、その後の凋落が激しい。

 背景には、過去の大型買収で背負い込んだ負の遺産、高速無線技術WiMax建設のタイミング逸失、経営陣の不安定さなどといった、多くの個別事情がある。

 しかし大局的に見ると、「必要とされる設備投資の規模がどんどん大きくなり、資金力の大きいトップ企業がますます有利になる」という時代の流れがあり、それがスマートフォンのために最近ますます加速している。

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「米国で「第三のキャリア」は生き残れるか」の著者

海部 美知

海部 美知(かいふ・みち)

エノテック・コンサルティングCEO

ホンダ、NTT、米ベンチャー企業を経て、1998年にエノテック・コンサルティングを設立。米国と日本の通信・IT(情報技術)・新技術に関する調査・戦略提案・提携斡旋などを手がける。シリコンバレー在住。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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