「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」

「岡田監督」が就任した中国サッカー界は再生するか

史上最大規模の犯罪撲滅運動を展開する政府

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2012年1月6日(金)

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 サッカーの漢字表記は「蹴球」だが、中国語では“足球”と言う。2011年12月15日、中国のプロサッカー“超級聯賽(スーパーリーグ)”の“杭州緑城足球倶楽部《略称:“杭州緑城”》(杭州緑城サッカークラブ)”の監督に元日本代表監督の岡田武史氏が就任した。岡田氏は中国スーパーリーグ初の日本人監督として2012年11月末までの1年契約で指揮を執ることになる。

サッカー好きで知られる習近平

 ところで、中国のプロサッカー事情をご存知だろうか。中国のプロサッカーについては日本ではほとんど報じられないので、ご存知でない方が大半だと思われる。そこで、その概要を紹介すると以下の通りである:

【1】1994年に設立された“中国足球協会(中国サッカー協会)”は所属する3階級のリーグで構成されている。3階級のリーグとは、第1部のスーパーリーグ、第2部の“甲球聯賽(甲級リーグ)”、第3部の“乙球聯賽(乙級リーグ)”である。

【2】2011年末時点における各リーグの構成チーム数は、スーパーリーグ:16チーム、甲級リーグ:14チーム、乙級リーグ:19チームとなっている。

【3】2008年からリーグ入れ替え制を導入し、シーズ終了時の戦績により、スーパーリーグでは下位2チームが甲級リーグへ降格となり、甲級リーグの上位2チームがスーパーリーグへ昇格となる。甲級リーグは下位3チームが乙級リーグへ降格となり、乙級リーグの上位3チームが甲級リーグへ昇格となる。ただし、乙級リーグに降格制度はない。

【4】スーパーリーグの試合は「ホーム・アンド・アウェー方式による2回戦総当たりリーグ戦」である。2011年の優勝チームは広東省広州市に本拠を置く“広州恒大足球倶楽部《略称:“広州恒大”》”であった。また過去の最多優勝チームは通算3回の山東省済南市に本拠を置く“山東魯能泰山足球倶楽部《略称:“山東魯能泰山”》”である。

【5】岡田監督が率いる“杭州緑城”は2006年に甲級リーグで準優勝となりスーパーリーグへの昇格を果たした。杭州緑城のスーパーリーグでの戦績は、2007年:11位、2008年:9位、2009年:15位、2010年:4位、2011年:8位であり、2012年は岡田氏の監督就任による飛躍が期待される。

 さて、2012年10月に予定される「中国共産党第18期全国代表大会」で新たに選出される中央委員によって開催される「第18期中央委員会第1回全体会議(1中全会)」で、“胡錦涛”の後継者として総書記に選出されると考えられているのは党内序列第6位で国家副主席の“習近平”である。習近平は大のサッカー好きで知られているが、2009年10月に外遊でドイツを訪問した際に、面談した製薬メーカー「バイエル」の会長に次のように語ったという:

 「中国には一流のサッカーファンがいて、世界的なサッカー市場があるが、現在のサッカーのレベルは依然として低いので努力してトップレベルに追い付きたいものだ。北京オリンピック開催を経て、中国はサッカー以外のスポーツでは金メダルを取れるようになったのだから、次はサッカーをレベルアップしようと決意しているが、それには長い時間がかかりそうだ」

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著者プロフィール

北村 豊(きたむら ゆたか)

北村 豊

住友商事総合研究所 中国専任シニアアナリスト
1949年長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。住友商事入社後、アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、2004年より現職。中央大学政策文化総合研究所客員研究員。中国環境保護産業協会員、中国消防協会員



このコラムについて

世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」

日中両国が本当の意味で交流するには、両国民が相互理解を深めることが先決である。ところが、日本のメディアの中国に関する報道は、「陰陽」の「陽」ばかりが強調され、「陰」がほとんど報道されない。真の中国を理解するために、「褒めるべきは褒め、批判すべきは批判す」という視点に立って、中国国内の実態をリポートする。

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