「インド発 Business Today」

インドで、太陽光発電が急拡大

官主導で設備の増強を推進

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2012年1月17日(火)

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Sunrise industry

 温暖な地域では、冬場の電力需要が落ちる。ところが、インド電力取引所――インド最大の電力取引所――における、南インド地域の電力価格は、2011年11月29日の時点で1キロワット時当たり9ルピー(約13.4円、ピーク時間帯)となった。この季節にしては高い価格だ。インド火力発電最大手、インド火力発電公社(NTPC)の平均電力価格は2.63ルピー(約3.9円)。石炭の不足が電力価格の高騰を招いた。

2022年までに太陽光発電で2万メガワットの電力を供給

 この先10年で石炭に対する需要は今よりもっと高まるだろう。火力発電は、今後も主要な電力供給源であり続けるからだ。しかし一方で、太陽光発電の急成長も期待される。

 既にその兆しが見えている。インド中央政府は、送電網に接続された太陽光発電の発電容量を2022年までに2万メガワット(メガワット=1000キロワット)にする計画を積極的に推進している。この計画において政府は、わずか1メガワット規模の発電所にも補助金を支払う。過去2年間で、太陽光発電設備は、合計144メガワットの電力を送電網に送るようになった。これらの設備の大半が2011年に発電を始めたばかり。参入スピードは加速している。

 各州政府も同様の取り組みをしている。こちらも2022年までに、太陽光発電でさらに1万メガワットの電力を生み出すと期待されている。

インドは豊富な日射量を生かすことができる

 インドにおける太陽光発電の可能性は大きい。約5000兆キロワット時の太陽光エネルギーが降り注いでいるからだ。ほとんどの地域で、1日に1平方メートル当たり4〜7キロワット時を発電できる日射量がある。太陽光エネルギーを電力へと変換する効率は採用する技術次第。世界的な平均値は8分の1程度である。現在のところ、太陽光発電にかかるコストは火力発電よりもずっと高いが、その状況は今後変わると期待できる。

 火力発電は天然ガスや石炭を燃やすことによって電力をつくる。天然ガスの方が石炭よりも発電コストが安い。だが、それでも、1キロワット時当たり3ルピー(約4.5円)かかる。そのうえ、天然ガス自体に1キロワット時当たり3.5ルピー(約5.2円)かかる。

 一方、太陽光発電コストの場合、燃料――つまり太陽光にコストはかからない。今後、技術が進歩すれば、太陽光発電のコストは下がるだろう(2年前に比べて3割強下がっている)。技術の進歩は火力発電の効率も高めるが、燃料費の高騰がこれを相殺する可能性がある。

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