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焚書坑儒でしか国内を治められない国

作家・余傑氏の亡命

2012年1月25日(水)

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 中国の作家であり、敬虔なキリスト教信者として知られる余傑氏が今年1月11日に一家3人で、米国に亡命した。そのことを私は報道で知った。彼が今年早々に米国に亡命予定であるというのは去年秋ごろ、人づてに聞いていた。「公安から激しい暴行にあい、半死半生の目にあった。そのあと、公安側と長い交渉の末、渡米して二度と戻らないこと、それまでは一切外国人と接触しないことで合意した」というものだった。

「公安の監視がついているけど、おいでよ」

 私は彼には何度かインタビューをしたことがある。彼は作家デビュー当時から「敏感作家」として当局のブラックリストに載っていたが、結構気さくな人で、電話を掛けると、軟禁中でも「公安の監視がついているけど、おいでよ」などと冗談っぽく言ったものだ。外国メディアや外国人が注目しているということをアピールすることで、多少は彼の身の安全に役立つと思って、特に原稿に書く予定もないのに訪ねていったりした。

 彼に最後に会ったのは、2010年に『中国影帝温家宝』(ハリウッドスター温家宝)を香港で出版した直後だった。「いっそ米国に移住した方がいいのでは?」と聞いたが、「そのときは、中国を離れては中国に関するものを書けない。それでは説得力がない」と話していた。「僕はただの作家で、運動家じゃないから、そんなに危険な目にはあわないよ」とも言っていた。それ以来、1年以上会っていなかった。だから、彼が拷問を受けたと聞いて、肝が冷えた。

 報道で彼の出国が確認されたと知った時は本当にほっとしたが、そのあと、彼が1月18日にワシントンDCで記者会見を行い、発表した声明文を見て絶句した。そこには公安から受けた暴行の詳細が記されていた。文字通り、殺されるところだったのだ。

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「焚書坑儒でしか国内を治められない国」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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