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違法コンテンツをめぐり激化する「カリフォルニア南北戦争」

新しいネット経済の産みの苦しみはまだ続く

2012年2月6日(月)

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 米国の「ポスト製造業時代」を担う希望の星が、ここカリフォルニア州には2つある。「北」のシリコンバレー(サンフランシスコ近郊)と「南」のハリウッド(ロサンゼルス近郊)である。

 シリコンバレーは「ウェブ・テクノロジー」企業、ハリウッドは「メディア・エンターテインメント」企業のそれぞれ代名詞で、それ以外の地域、例えばボストンのウェブ系ベンチャーやニューヨークに集積するテレビ局なども含めた産業の象徴だ。

 この南北勢力は事あるごとにいがみ合っているが、この1月18日、ついに天王山を迎えた。ハリウッド勢の推す違法コンテンツ対策法案「Stop Online Piracy Act(通称SOPA)」に、シリコンバレー勢が「サイトのブラックアウト」で対抗したのである。ネット百科事典のウィキペディアは終日サイトを停止して黒い背景の説明画面だけとなり、グーグルもトップページのロゴに、「検閲」を意味する黒い目隠しをつけた。

黒い背景の説明画面だけとなったウィキペディアのサイト

 この作戦が効を奏し、翌週にはこの法案は事実上棚上げとなった。終始お互いの論点がずれたままのズッコケ戦争に見えて仕方なかったが、実は米国経済の「次のエコシステム」を目指す開拓者たちのそれぞれの戦いという側面も持ち合わせていた。

 まずはその顛末を振り返ってみよう。

SOPAの実質は新型の「貿易摩擦」

 正確には、米議会の下院に提出されたSOPAだけでなく、上院で審議された同様の内容の法案「Protect IP Act(通称PIPA)」の2つがある。いずれも、目的は「米国外のウェブサイトやサーバーに由来する海賊版コンテンツに、米国のユーザーがアクセスできないようにする」ことだ。

 米国内のサイトに対しては、既に「Digital Millennium Copyright Act (通称DMCA)」という法律がある。例えばテレビ局は、ドラマの違法録画を動画投稿サイトのユーチューブで見つけると、ユーチューブに対して削除通告を行い、ユーチューブはこれに従って削除作業を行う。サイト側が自発的に行うことも多いが、この手順はDMCAでも決められている。

 しかし、サイトが米国の外にある場合には、この法律の効力は及ばない。スウェーデンのアップロード検索サイト「パイレート・ベイ(海賊湾)」が一番わかりやすい例だろう。

 新しい法案では、こうした国外のサイトへの資金供給をストップし、リンクもさせないようにしよう、と考えた。米国内にある広告配信サービスやペイパルなどの送金サービス、グーグルなどの検索エンジンといった企業ならば、米国の法律の効力が及ぶからだ。

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「違法コンテンツをめぐり激化する「カリフォルニア南北戦争」」の著者

海部 美知

海部 美知(かいふ・みち)

エノテック・コンサルティングCEO

ホンダ、NTT、米ベンチャー企業を経て、1998年にエノテック・コンサルティングを設立。米国と日本の通信・IT(情報技術)・新技術に関する調査・戦略提案・提携斡旋などを手がける。シリコンバレー在住。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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