普通ならあまり気にもとめない芸能ニュースなのだが、時期が時期なので紹介したいと思う。
台湾で活躍する日台ハーフの女性タレントMakiyoこと川島茉樹代さんとその友人たちが2月3日の深夜、泥酔状態で台北市内でタクシーに乗ったところ、運転手から後部座席もシートベルトを締めるように注意された。だが、これを聞くどころか、逆に態度が悪いとして反発。運転手にシートベルトを締めないのなら降りてくれ、と言われて、腹を立てた友人男性は運転手に殴る蹴るの暴行を働いた。
運転手はくも膜下出血、肋骨骨折などで意識不明の重体となった。川島さんたちは、倒れた運転手をそのまま放置し、別のタクシーを拾いホテルに帰った。この事件は通りがかりの別のタクシー運転手により警察に通報され、路上の監視カメラにも一部始終が映っている。警察に通報したタクシー運転手は川島さんたちの乗った別のタクシーを追跡し、彼らの泊まっているホテルを突き止めた。運転手は間もなく病院に搬送された。地元警察の調べによると、暴行を働いたのは東京・六本木などでクラブを経営する友寄隆輝・RUBY社長だ。
地元報道によれば、事件はすでに書類送検され、友寄社長は警察の取り調べを受けた後、5万台湾ドルで保釈されているが、検察当局から出国制限を受けているそうだ。
謝罪会見の印象も最悪
4日、川島さんと友寄社長、弁護士がそろって謝罪記者会見を開いた。しかしこの謝罪会見がよろしくない。川島さんは、片方の肩を大きく露出した、だらしない格好で「運転手の態度があまり友好的でなかった」「お金を払うとき胸を触られた」と言い訳ばっかりだった。友寄社長は「私は、言葉は分かりませんでしたが、運転手の方の態度が悪かったため口論になったと感じました」と日本語で通訳を交えて説明していた。友寄社長は運転手のお見舞いをしたいと話しているそうだが、こんな謝罪会見をやってしまうようならば、被害者は加害者の顔も見たくないだろう。
胸を触られたのが事実かどうかはともかく、意識不明になるまでの暴行が許されるはずもなく、会見時の川島さんの服装や態度から受ける印象も最悪だった。可哀そうに、この人はこの歳になるまで謝罪の気持ちの表し方ひとつ教えてくれる人が周囲にいなかったのだ。
案の定、フェイスブックでは、反Makiyoファン団というアカウントが作られ、批判が殺到。また川島さんのオフィシャルフェイスブックにも、「日本に帰れ」「恥を知れ」という批判コメントが多く寄せられた。
さすがに4日の謝罪会見に問題があったと気付いたのか、5日には川島さんは台湾人の母親と一緒に病院に運転手を見舞い、4日の会見の声明の原稿は他人が作ったもので、本意ではないと、涙を流して謝罪したという。運転手の妻はその謝罪を「受け入れる」と発表した。
どこの国でも酔っぱらって暴力を振るう人たちはいる。人気者の芸能人や大金持ちの若手実業家のように、周りからちやほやとゴマをすられるのが当たり前の環境に長くおれば、ちょっと注意を受けだけでも逆切れし、自分が悪いのに謝罪ひとつできず、お金で解決すればいいのだろうと開きなおるようになってしまうのかもしれない。
もし、これが日本で起こった事件なら、ありがちな芸能人のゴシップニュースで、お茶の間からバッシングされて消えていくだけだろう。才能があれば、セカンドチャンスが与えられるかもしれない。しかし、台湾が舞台になると様相が変わってくる。早い話が日台関係にかかわってくる問題となってしまうのだ。
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大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002〜08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。おもに中国の政治経済社会をテーマに取材。著書に『

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