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改めて考える「チャイナリスク」

中国の体制は崩壊する? 欧州危機を救うナイトになる?

2012年2月9日(木)

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 『脱中国論』も残すところあと4回となった。限られた時間とページ数のなかで何を語ったらよいのか、悩みに悩んだ。筆者はテクニカルな問題を要領よく考え、分かりやすく伝えるのが苦手だし、あまり好きではない。それよりも、比較的マクロで大きな課題を、自らの体験を通じて考察し、発信していくのが好きだ。

 これからの4回は、基本に立ち返って、以下の4つのテーマを、読者の皆さんと「今一度考える」作業をしたい。チャイナリスク、中国共産党との付き合い方、中国ビジネスにおける「留学」の必要性と意義、中国人との付き合い方だ。この4つは中国人と付き合う際に、中国社会を理解しようとする際に、そして中国でビジネスをする際に、おそらく死活的に重要である。最後までお付き合いいただければ幸いである。

 第1回目である今回のテーマは「チャイナリスク」だ。

 筆者が見るところ、私たち日本人が直面するチャイナリスクは大きく分けて3つある。1)中国の体制崩壊リスク、2)日本に特有のリスク、3)誤認リスクだ。

 1つずつ見ていこう。

 1)はいわゆる「中国崩壊論」である。速すぎる経済成長。成長が輸出と公共投資に頼りすぎていて、内需が伸びないゆがんだ経済構造。格差。福祉の欠如など、増殖する社会不安。非民主的な政治体制。はびこる共産党員(約8000万人)――為政者に対して苛立つ人民。これらの不安要素が相互に影響しあい、「中国社会はいずれ崩壊するんじゃないか」という感情を煽る。

 さらに、中国社会には言論・情報統制が効いており、真実を知るための情報やデータがなかなか出てこない。仮に出てきたとしても、共産党政権による検閲を経た産物だけに、どうしても「にわかには信じられない」という感覚に陥ってしまう。

 現場に足を突っ込んでウォッチしてきた筆者から見ても、中国という巨人はいまだ不透明で、何が真実で、何が虚構なのかよく分からない。

中国の体制は崩壊するか?

 「崩壊」をめぐる3つの問題を考えてみよう。

 第1に、「中国が崩壊する」とは、何を指すのだろうか。ここでは、前回コラムにおける一節を引いて、以下のように定義したい。

 「民衆が暴力による政権転覆に走って、社会全体がカオス化し、無力化すること」

 共産党政権が定める原理原則(共産党の利益に貢献するものは政策的に歓迎し、そうでないものは暴力的に排除するというルール)によって運営されている中国社会において、8000万人から成り、中央集権的な共産党による統治が機能しなくなることを意味する。

 第2に、中国が崩壊した――共産党政権が機能しなくなった――場合、その先に何が待っているのか。

 筆者にも分からない。中国の国家リーダーにも、世界最強のインテリジェンス集団にも分からないだろう。歴史を振り返れば、その先に待っているのは「群雄割拠による内戦」と言えるかもしれない。だが、時代が異なるだけに何とも判断しかねる。

コメント2

「加藤嘉一の「脱中国論」現代中国を読み解く56のテーゼ」のバックナンバー

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「改めて考える「チャイナリスク」」の著者

加藤 嘉一

加藤 嘉一(かとう・よしかず)

国際コラムニスト

現在米ハーバード大学アジアセンターフェロー。世界経済フォーラムGlobal Shapers Community(GSC)メンバー。中国版ツイッター(新浪微博)のフォロワー数は150万以上。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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