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財政難下で迫る五輪開会式

2012年2月20日(月)

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 今年7月27日~8月12日まで、英ロンドンで夏季五輪が開催される。モスクワ、ニューヨーク、マドリード、パリを打ち負かして開催地の座を勝ち取ったのは2005年。当時は金融危機の到来など露知らず、好景気に沸いていた。だが、今は金融危機の後遺症が癒えないうえ、ユーロ危機による財政支出の削減が景気の足を引っ張っている。不況下のロンドンは、スポーツの祭典を通じて華やかな先進都市としてのイメージを世界に発信することができるのか。

 ロンドンでの五輪開催は史上最多の3度目。その成否は、成熟国家の首都で五輪を開催する意義を問うものになる。ロンドンは、環境に配慮した都市型五輪のモデルを提示することを狙う。

 メーン会場となるロンドン東部ストラトフォード地区では、8万人を収容できるメーンスタジアムなどの施設がほぼ完成し、最寄り駅には欧州最大のショッピングモールもオープンした。大会終了後は、メーンスタジアムの座席数を減らすなど、多くの施設が再利用を前提に設計され、経済性を高める工夫をしている。

 会場周辺は、産業廃棄物で汚染され、低所得者層が住む治安の悪い地域だった。だが、汚染された土壌をすべて入れ替え、地域一帯で再開発が進んだという点では、東部地域を蘇らせるとの狙いは一定の成果を上げたと言えそうだ。

 だが、五輪開催のための予算は、当初計画の甘さが災いし、2005年時点から約4倍の93億ポンド(約1兆1200億円)に膨れ上がっている。英政府は、財政再建のために消費税引き上げや公的医療機関の予算削減、大学の授業料引き上げなどに取り組んでおり、五輪開催に伴う支出は重荷だ。それでも五輪予算は削減せず、開会・閉会式の予算を8100万ポンドと倍増させた。「全世界40億人の視聴者に英国を売り込む絶好の機会」(ヒュー・ロバートソン五輪担当大臣)。財政難とはいえ開会式が寂れたものになれば、せっかくの投資も水の泡だからだ。

 会場警備の予算も倍増した。会場建設費が2010年時点の見積もりを下回ったことなどから、全体の予算規模は今のところ維持しているが、予算の67%は政府支出のため、今後、財政負担が増えるのではという懸念がくすぶる。

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「大竹剛のロンドン万華鏡」のバックナンバー

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「財政難下で迫る五輪開会式」の著者

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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