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韓国で「才能寄付」がブーム

楽しいこと、できることでボランティア!

2012年2月29日(水)

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 韓国ではこの頃、「才能寄付」という言葉を頻繁に耳にするようになった。才能寄付とは日本でも知られているプロボノ(pro bono publico)、つまり「公共の利益のために自分の才能や知識を無料で提供すること」である。米国で、法律事務所が弁護士に対して、無料法律相談、無料弁護活動を義務化したことがそのきっかけとなった。

 韓国では弁護士に限らず、誰もが広く参加できる活動にして、才能寄付と呼んでいる。靴修理を長年しながら、靴磨きのコツを貧しい人に教えて起業を手伝う才能寄付を行ったおじさんが話題になったこともある。

 主婦もよく才能寄付に参加する。お母さんたちが学生時代に学んだ専攻を生かして、お互いの子供の家庭教師になるのだ。大学で数学を専攻したお母さんは数学を教え、国語を専攻したお母さんは国語を教える。その他にも、子供たちに料理を教えたり、畑仕事を教えたり、折り紙を教えたり、といった才能寄付もある。

 農漁村の小学校では、保護者が放課後教室の先生として活躍する。これも才能寄付だ。編み物、バドミントン、サッカーなど、自分が得意とする分野や好きな分野のことを子供に教える。東南アジアから農村にお嫁に来た奥さんたちは、外国の文化と英語を子供たちに教える。

 「誰かのために」と無理してやるのではなく、自分も楽しみながらするのが才能寄付のポイントである。自分が得意とすることやできることを、楽しみながら、長く続けるのが、一般的なボランティアと才能寄付の最も大きな違いと言える。

政府や自治体も積極的に推進

 才能寄付をする著名人も増えている。日本映画「マイ・バック・ページ」を韓国の視覚障害者向けに吹き替えする際、女優のハン・ヒョジュさんが声を寄付した。ハン・ヒョジュさんは、日本でも放映されたドラマ「偉大な遺産」に出演した女優だ。視覚障害者のための吹き替え版では、場面ごとに音声で解説を入れる。解説と言っても、声優のように演技が必要である。その解説役をハン・ヒョジュさんが担当した。

 このほかにも、たくさんの有名な俳優らが映画吹き替えにボランティアで参加している。さらに、視覚障害者のために図書館の本を朗読し録音する声の寄付は、俳優の間で広く行われるようになった。

 中央省庁と自治体も才能寄付を政策として進めている。

 農林水産食品部(韓国の「部」は日本の「省」に当たる)は2011年8月から、「スマイル才能バンク」というWebサイトを運営している。農漁村のために才能寄付をしたい都市民が、自分の才能を登録する。個人や企業も、寄付したい才能を登録する。一方、農漁村は村のために必要な才能を登録する。農林水産食品部がサイトを通じて才能をマッチングする。農林水産食品部はスマイル才能バンクのサイト上で「人間愛を感じさせ、健康な社会をつくる助け合いの文化」と説明している。

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「韓国で「才能寄付」がブーム」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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