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犯罪者は砂漠化防止労働に従事させろ

珍発言連発の春の政治祭り「全人代」

2012年3月14日(水)

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 北京で開催されていた年に一度の全国人民代表大会が14日、閉幕する。日本のメディアでは「全人代」と呼ぶ。中国語では「人大」。あるいは、国会の諮問機関にあたる全国政治協商会議がほぼ同時開催されるので、二つの会議という意味で「両会」と呼ぶ。

 先日、全人代って、何ですか、と聞かれた。日本の新聞では一般に全国人民代表大会(全人代:国会に相当)と表記している。では全国人民代表は国会議員という解釈でいいのか。言われてみれば、日本の国会と同じとは言い難い。似て非なるもの、だろう。予算や政府報告の専門的な分析はすでに大手メディアが報じているだろうから、国会と似て非なる全人代と中国の“国会議員”たちについて、考察してみたい。

ブラックボックスの中の政策決定が垣間見える

 全人代関連で日本メディアが丁寧に報じるのは、中国の予算や国防費の伸び率。温家宝首相の政府活動報告で経済成長目標が引き下げられて昨年8%から7.5%となった背景などだろう。刑事訴訟法改正などいくつか注目された法改正もあった。こういう報道をみると、予算法案を審議可決し、その他の立法、法改正を審議可決し、今年度の政策方針を表明する会議であり、なるほど日本の国会のようなものか、と思う。

 中国のネット上の百科事典「百度百科」でみると、「最高国家権力機関」、「国家立法権を行使する」と説明されている。全人代の職権には、国家主席の選出・罷免権から戦争と平和問題の決定まで含まれていて、もし本当なら、中国は相当進んだ民主制度がすでに存在する、ということになる。

 しかし実際、予算を審議し決定するのは前年の秋に行われる中央経済工作会議であり、決定権を握るのは党中央だ。政策、その他方針を議論、決定するのも中央委員会総会だ。
指導者・党中央幹部の選出や罷免はじめ、複雑な政治的テーマは最終的には党中央政治局常務委員9人の多数決で決まる。つまり、中国のおよそのことは、党中央の少なくとも中央委員クラス以上、もっと言えば、トップの9人が決めてしまうのだ。

 ただこういった党中央の議論や決定はブラックボックスの中にある。国民や国内外のメディアがその内容を知るのは、全人代という春の政治イベントの場であり、だからメディアは全人代を重視する。記者として登録すれば、一部の分科会の議論を傍聴したり記者会見に出席したりできる。普段は断られるインタビューも受けてもらえる確立が高い。敏腕記者でも簡単には会うことのできない中央委員クラスの政治家や国家機関の幹部も会場で捕まえて囲み取材をすることができる。用心深い中国の官僚政治家たちから、意味のある答えを引き出すのは至難の業だが、それでも普段会えない人たちに直当たりできる楽しさは、全人代取材の醍醐味である。

 そう考えると、全人代は国会に相当というより、「春の政治祭り」といった方が的確だろう。その政治祭りに参加するため、全国各地から3000人近い全国人民代表と2000人余りの全国政治協商委員が北京に集結するのである。

 この全国人民代表3000人はどういう人たちか。

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「犯罪者は砂漠化防止労働に従事させろ」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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