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民間軍事会社のリアルな実態を描く『ルート・アイリッシュ』

2012年4月9日(月)

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 イラクの首都バグダッド国際空港のショップに一風変わったお土産がある。「ルート・アイリッシュ」と書かれたベースボール・キャップがそれだ。これと言って特色のない土産の中で、このベースボール・キャップは西側の軍関係者の間でひそかな人気商品となっていた。

 軍隊が他国を占領した時、一番始めに行うことの1つが、その国の地図をつくることだ。「地図をつくる」と言っても、この場合、その国の道路や橋などに占領国の人たちのわかりやすい名前をつけることを指す。「ルート・タンパ」、「セーフヘイブン・スキャニア」など、米軍はイラク占領後、勝手に彼らだけがわかる名称を各地につけた。

「ルート・アイリッシュ」とは世界一危険な道路のこと

 この映画のタイトルにもなっている「ルート・アイリッシュ」とは、バグダッド国際空港と首都の中心部で当時米軍が管理していた「グリーンゾーン」と呼ばれる地区を結ぶ12キロほどの道路のことである。

 2003年3月に米国がイラク戦争を開始し、その2カ月後に当時のブッシュ大統領は「主要な戦闘の終結」を宣言したが、その後米軍は数年間にわたり泥沼のゲリラ戦争に引きずり込まれた。特に2004年から2007年までの「内戦」の激しかった時期、ルート・アイリッシュを通る米政府や西側の車両は頻繁に武装反乱勢力に襲われ、多くの命が失われた。そしていつの日からか、「ルート・アイリッシュ」は「世界一危険な道路」として恐れられるようになったのである。

 「麦の穂をゆらす風」などで社会の矛盾や問題点を鋭く描写してきたイギリス映画界が誇る名匠、ケン・ローチ監督の最新作は、この道路で起きた不審な事故を軸に、イラク戦争で暗躍した民間軍事会社の知られざる実態をリアルに描いて話題となっている。

 イギリスの民間軍事会社の民間兵ファーガスは、多額の報酬にひかれてイラクに行くが、帰国中に親友のフランキーがルート・アイリッシュで死亡したとの知らせを受ける。会社からの死因の説明に納得がいかないファーガスが真相を探っているうちに、生前のフランキーが写った携帯電話の動画を入手。そこには恐ろしい真実が隠されていた…というのがストーリーのあらすじである。

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「民間軍事会社のリアルな実態を描く『ルート・アイリッシュ』」の著者

菅原 出

菅原 出(すがわら・いずる)

ジャーナリスト/国際政治アナリスト

アムステルダム大学政治社会学部国際関係学科卒。在蘭日系企業勤務、ジャーナリスト、東京財団リサーチフェロー、英国危機管理会社役員などを経て、現在、国際政治アナリスト

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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