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公務接待でマオタイ酒を飲むのを禁止せよ!

官官接待の抑制で高級酒業界に波紋

2012年4月6日(金)

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 国務院総理の温家宝は2012年3月26日に開催された第5回“廉政工作会議(清廉政治工作会議)”に出席し、「執政党の最大リスクは腐敗である」と改めて強調し、公費の浪費に言及して次のように述べた。

【1】“三公消費(“公務接待”、公用車、海外出張の各経費)”を厳しく抑制し、今年もゼロ成長を継続する
【2】公費によるタバコ、高級酒、贈答品の購入を禁止する
【3】各機関は実施した“三公消費”の詳細を公開しなければならない

高級酒の株価が軒並み下落

 この温総理の発言を受けて翌日の株式市場では高級酒に区分される“白酒(バイチュウ=蒸留酒)”類銘柄の株価が急落したが、安価な“啤酒(ビール)”類銘柄の株価は逆に高騰した。

 27日の株式市場は「大引け」までに、“重慶啤酒(本拠地:重慶市)”、“惠泉啤酒(福建省惠安県)”、“青島啤酒(山東省青島市)”などが次々と株価を上げた。

 これに対して“白酒”関連株は大きく値を下げた。各銘柄の下げ幅は、“五糧液(四川省宜賓市)”、“濾州老窖(四川省濾州市)”、“貴州茅台(貴州省仁懐市)”などが6%以上、“古井貢酒(安徽省亳州市)”、“酒鬼酒(湖南省吉首市)”、“水井坊(四川省成都市)”などが5%以上、“金種子酒(安徽省阜陽市)”、“山西汾酒(山西省汾陽市)”、“伊力特(新疆ウイグル自治区ウルムチ市)”、“老白干酒(河北省衡水市)”は3%以上であった。<注1>

<注1>上記の酒類株式のうち、“五糧液”、“濾州老窖”、“古井貢酒”、“酒鬼酒”の4つは深圳証券取引所の上場銘柄であり、残りはすべて上海証券取引所の上場銘柄。要するに、上海と深圳の両取引所で“白酒”類株式は値を下げた。

 ここで言う“公務接待”とは、公務として公費で接待することを意味するが、その大部分は役人が役人を接待するもので、実質的には「官官接待」を指す。公務接待の費用が厳しく管理され、公費による役人への贈答用高級酒の購入が禁止されることになれば、“白酒”の需要が落ち込むことは目に見えている。そうなれば、“白酒”の販売が落ち込み、“白酒”業界の業績が悪化し、ひいては株式配当の減少につながるのは必至である。

 中国の宴会ではアルコール度の高い“白酒”を「乾杯」と唱えながら飲み干すのが礼儀であり、アルコール度数の低いビールは“雪碧(スプライト)”や“椰子汁(椰子ジュース)”といったソフトドリンクと同列の“飲料”に区分けされる。飲料は飲みたい時に自由に飲めるが、“白酒”は特定の相手、あるいはテーブルの全員を相手に勧杯をして“乾杯(カンペイ)”と言いつつ飲み干すのがルールである。従い、“白酒”は宴会の必需品であるが、かつてはそれほど高価ではなかったものが今では値上がりし、有名ブランドの“白酒”は高価な高級酒となっているのである。

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「公務接待でマオタイ酒を飲むのを禁止せよ!」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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