• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

生年月日まで同じ同姓同名の夫婦を結びつけた不思議な縁

中国共産党全国代表2217人中に何と同姓同名が10組も

2012年4月13日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 中国では2012年は4月2日から4日までが日本の「彼岸」に相当する“清明節”の連休で、全国各地の墓地は先祖の墓参りをする人々で賑わった。その連休明けの翌5日の午後、広東省“韶関市(しょうかんし)を通る“京港澳高速公路(北京・香港・マカオ高速道路)”は墓参りから広州市方面へ戻る車の列が続いていた。“韶関交通警察”で高速道路の巡視を担当する“京珠(北京市-広東省珠海市)高速大隊”の隊員2名がパトカーで高速道路を巡回していると、2台の車が軽微な接触事故を起こして路肩に止まっているのを発見した。事故は広東省ナンバーの乗用車と同じく広東省ナンバーのステーションワゴンによるもので、双方の車から降りたドライバーが、互いに口角泡を飛ばして相手の非を責めながら車の接触状況を確認しているところだった。

破顔一笑、奇縁を喜ぶ2人

 事故車両の前方にパトカーを停めた2人の隊員は車から降りると、先ず事故車両の接触状況を確認したが、接触は軽微で車両は共に損傷はほとんどないに等しい程度のものだった。2人の隊員は事故状況を確認した上で、殺気立っている2人のドライバーに向き直り、「氏名は?」と尋ねた。すると2人はほとんど同時に“黄○勝”と名乗った。自分が聞き間違えたかと思った隊員が重ねて「あんたたちの氏名は何?」と聞くと、またしても2人は先を争って“黄○勝”と答えた。こいつらはふざけているのではないのかと考えた隊員が免許証と車検証の提示を求めると、2人は素直に免許証と車検証を隊員に手渡した。これを受け取った隊員は2人の免許証と車検証の記載事項を見比べていたが、その後に隊員が漏らしたのは「えーっ」という驚きの声だった。何と2人の免許証には、氏名欄に“黄○勝”、住所欄に広東省韶関市南雄市と全く同じ内容が書かれてあっただけでなく、車検証に記載された車のメーカー名も共に“長安汽車(長安自動車)”となっていたのだった。

 隊員が2人に向かって「2人は“同名同姓(同姓同名)”の“黄○勝”さん、しかも住所も同じ韶関市南雄市、これに加えて自動車も同じ長安ブランド。何から何まで一緒とは奇遇というほかはないですね」と言うと、今までいがみ合っていた2人のドライバーは顔を見合わせて驚くこと頻(しき)り。それから共に破顔一笑して奇縁を喜び、敵意を消し去った。事故が軽微な接触に止まったことで、2人のドライバーは事故を簡易処理することに同意し、隊員による事故処理手続きはわずか10分間で終了した。こうして2人の“黄○勝”は親しい友人と別れを告げるかの如く握手を交わし、それぞれ愛車に乗って家路についたのだった。4月6日付の広州紙「南方日報」が報じた上述記事は同姓同名のドライバーによる奇遇な接触事故として全国に報じられた。

 2009年には5月に台湾の“台南県”で、6月に湖北省北西部にある“丹江口市”で、それぞれ同姓同名の新郎・新婦による結婚が報じられた。前者の夫婦の氏名は共に“林育賢”、後者の夫婦の氏名は共に“汪洋”<注1>である。“林育賢”同士の結婚を伝えた2009年5月17日の台湾紙「聯合報」は、2人は同じ年で、同じ台南県の出身であり、8年前に同姓同名であることを切っ掛けに知り合い、交際を深めて結婚にこぎつけたと報じた。2人が婚姻届を提出するために出向いた地元の役場では、同姓同名同士の結婚に驚いた職員がどう対応したらよいのか分からず困惑したために、婚姻届が正式に受理されるまでには時間を要したのだという。なお、新婦はその父親が地元の“媽祖廟”<注2>で占ってもらった結果を信じて、幸せになるために結婚の3カ月後には“林沛錡(リンハイキ)”に改名すると言明しており、同姓同名の夫婦としての生活はわずか3カ月で終わったようだ。

<注1>“汪洋”という氏名で有名なのは広東省党委員会書記の汪洋、彼は胡錦涛総書記が率いる“中国共産主義青年団(略称:共青団)”グループのホープで中国共産党の次期指導部候補の一人。
<注2>“媽祖廟”は中国南部の沿海地区や台湾で航海の安全を守る神“媽祖”を祭る社(やしろ)。今では“媽祖”は万能の神と考えられ、台湾には多数の媽祖廟があり、厚い信仰を集めている。

「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

一覧

「生年月日まで同じ同姓同名の夫婦を結びつけた不思議な縁」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

お客様が低価格に慣れてきている。

片岡 優 ジェットスター・ジャパン社長